東京電機大学がAdobe Creative Campusに日本初加盟
2024年10月、東京電機大学(以下、TDU)は日本の私立理工系大学として初めてアドビ株式会社が推進する「Adobe Creative Campus」に加盟することを発表しました。この取り組みは、学生たちがクリエイティブなデジタルスキルを伸ばす機会を提供し、時代の要求に応える教育環境を整えるものです。
学校法人東京電機大学の理念
東京電機大学は、創立以来「技術を通して人や社会の未来に貢献できる人材の育成」を使命としており、その教育理念には「実学尊重」が組み込まれています。また、同大学は「技術は人なり」という教育・研究理念の下、時代の変化に迅速に対応した教育を提供しています。今回のAdobeとの協力により、最先端のデジタルツールを活用した教育がさらに進化し、技術で社会に貢献する人材の育成につながることが期待されます。
Adobe Creative Campusとは
「Adobe Creative Campus」とは、学生のクリエイティブなデジタルリテラシーを育成するためのグローバルなコミュニティであり、全学的なカリキュラムや環境構築に取り組む大学のネットワークです。現在、世界中で約100校が加盟しており、Adobeのツールを利用した授業やプロジェクトを推進しています。加盟校では「ビジュアルコミュニケーション」と「デジタルコラボレーション」を学ぶ機会を数多く提供し、学生が未来を切り拓くための最先端スキルを身につけることが可能となります。
加盟の背景と目指す方向性
東京電機大学は、中期計画「TDU Vision2028」に基づき、独自の「実学教育」をさらに実践するため、Adobe Creative Campusへの加盟を決定しました。この加盟により、以下の取組みを推進します:
1.
アドビライセンスのフル活用
- 科目やプロジェクトにおいて、アドビの各種ソフトウェアが積極的に使用されることで、学生のスキル向上を図ります。
2.
デジタルツールの「文房具化」
- 学生が当たり前にデジタルツールを使用できる環境の構築を目指し、授業や学内イベントでの活用を促進します。
3.
学生アンバサダーによる持続可能なプログラム
- 学生自身が情報発信やイベント運営に関与し、クリエイティブな環境を形成します。
アドビソフトウェアライセンス契約
東京電機大学は、アドビと「教育機関向け包括ライセンス契約(ETLA)」を締結し、2018年以降、教職員や学生がアドビのソフトウェアを利用できる体制を整えています。特に、2020年からは学生が自分のPCにソフトウェアをインストールできるようにしたため、どこでも学ぶことが可能となりました。この「BYOD(自分のデバイスを利用する)」の方針は、学習環境の柔軟性を高め、学生にとっての利便性を大きく向上させています。
今後の展望と具体的施策
TDUは、理工系大学としてリーダーシップを発揮するべく、教育・研究・社会貢献において特色ある取り組みを推進します。Adobe Creative Campusに加盟することで、国際的な視点を持った教育が実現し、学生や教職員のスキル向上へとつながります。具体的には以下のロードマップが策定されています:
- - 2024年10月: Adobe Creative Campus加盟発表
- - 2024年11月: 学内アドビフォーラム開催(テーマ: 生成AI)
- - 2025年1月: Adobe Expressワークショップ、教職員向けセミナー実施
- - 2025年4月: 初年次教育へのAdobe Express導入、キャリア支援セミナー
- - 2025年夏: 地域連携講座とデザインコンテストの実施
- - 2025年秋: 学生アンバサダーによるイベント企画と研究支援プログラムの進行
これらの取り組みを通じて、東京電機大学は未来を見据えた教育を展開し、技術を通じて社会に貢献する人材を継続的に育成していく方針です。