MAAD株式会社、一級建築士事務所が「iFデザインアワード2025」を受賞
MAAD株式会社は、世界最大級のデザインアワード「iFデザインアワード2025」において、優れたデザインの証としての評価を得ました。このアワードは、ドイツのハノーバーを拠点とするiF International Forum Designが主催しており、70年以上の歴史があります。毎年、国際的なデザインを賞賛するため、様々な部門で優れたデザインが選ばれています。
2025年のアワードでは、131名のデザイン専門家による厳正な審査が行われ、66か国から集まった11,000件の応募の中で、MAADが設計した「Residence S」が「インテリア・内装」部門で受賞を果たしました。特に、このプロジェクトは「外の世界や環境とのリズム」を感じさせる設計が高く評価されました。
「Residence S」の設計コンセプト
「Residence S」は、東京都港区元麻布という都心に位置しながらも、緑と石畳で囲まれた静かな環境の中にある低層集合住宅です。この住宅の設計は、自然との調和を大切にし、穏やかな住環境の実現を目指す全面リフォームが行われました。特に、玄関の吹き抜け部分がこの空間の特徴となっており、自由な平面の中で立体的な空間体験を提供しています。
空間のこだわりと家族の集まる場所
クライアントは、世界中を旅する中で、「南極の木の家」のような心地良い空間──すなわち、日本の「縁側」を望んでいました。彼らは2020年に北海道・ニセコにセカンドハウスを構え、その後都心で自然とのつながりを求めていたのです。「縁側」のキーワードからは、日本の茶室建築にインスパイアされた空間が生まれ、居住者が自然と一体感を感じられるような設計がされました。窓からの光やテラスへの移動を最大限活用した住環境は、自然体で生活できる空間を作り出しています。
シンプルな内装と地域への配慮
内装については、シンプルさを追求し、自然光と照明の計画を通じて空間の広がりを持たせています。まるでランドスケープのような緩やかなつながりが意識されたこの設計は、居住者にとって日常が特別な体験に昇華する瞬間を生み出します。都会の喧騒の中で、「縁側」の存在が家族を引き寄せる場所となり、家族の絆を育む場としての役割も果たしています。
MAAD株式会社のビジョン
MAAD株式会社は、2012年に設立され、創業以来、様々なプロジェクトに取り組んでいます。「外の世界や環境とのリズムを感じ、流れる空気や光を通して得られる体験」をモットーに、商業施設から個人宅まで、450件以上のプロジェクトを手掛けています。近年では、共感する開発事業者と手を組み、より多面的な価値を提供する取り組みも進めています。
iFデザインアワードの重要性
iFデザインアワードは、プロダクトやインテリア、建築などの幅広い分野で構成されており、すべての受賞デザインは公式ウェブサイトで公開されています。このアワードはデザインの国際的な権威として認知されており、受賞作品はその品質や独自性を証明しています。
MAAD株式会社による「Residence S」の受賞は、都心における新たな住環境の可能性を示しており、今後のプロジェクトにも期待が寄せられています。