中高生が医療のプロに挑戦!なばりジュニアメディカルラリー
最近、三重県名張市で行われた「なばりジュニアメディカルラリー」には、中高生たちが集まり、医療の緊急対応に挑む姿が見られました。このイベントは、医師や看護師、救急救命士がチームを組んで様々なシチュエーションで処置の迅速性や適切さを競う、人材育成を目的とした競技を中高生向けにアレンジしたものです。
なばりジュニアメディカルラリーとは?
このラリーでは、若者たちが親しい友人とチームを組み、事前に学んだ知識や技術を実際の状況に応じて活用することが求められます。参加者は応急手当の技術を学ぶだけでなく、競技を通じての楽しみや悔しさ、チーム作りの楽しさを体験します。こうした活動を通じて、思考力を養い、「今、何が必要か」を自分たちで考える力を育むことを目指しています。
競技内容と方法
ラリーの内容は、医療や応急処置についての事前トレーニングを経て、様々な医療上の想定場面をチームで乗り越えていく形となっています。参加者は、事前に行われる2回の講習を受け、その後に実践に移ります。実際の医療スタッフが模擬患者を設定し、「心肺蘇生法が必要な状態」や「怪我の手当が必要な状況」を作り出します。チームは4~7人で編成され、それぞれのステーションで与えられた課題に対し、必要な処置を自ら考えて実行します。模擬患者に対しての処置の適切さが点数化され、最終的に得点の高いチームが優勝します。
指導には、名張市立病院や名張市消防本部に所属するスタッフが参加し、過去のメディカルラリーでの優勝経験を活かして中高生を指導します。また、県内外の医療機関からも多くのスタッフが協力してくれています。
イベントの目的と意義
なばりジュニアメディカルラリーのユニークな点は、出場する中高生が緊急対応を実践的な形で体感できることにあります。事前学習で得た知識を本番で試すことで、救急対応手技を体得できるだけでなく、参加者自身の考えで行動を選択することが求められます。こうした活動は、命の尊さや心肺蘇生法を学ぶことにつながり、自己の有用感を実感できる機会にもなります。チームで協力することで、助け合いや協調性についても学びます。
参加者の声と未来の可能性
参加した中高生たちからは、「人の助けをしたいと思うようになった」「医療職を目指すきっかけになった」といったポジティブな反響が寄せられています。実際に、過去の参加者の中には名張市立看護学校などに進学したケースも多く、将来の職業選択の一助となっています。
イベント詳細
- - 開催日: 9月13日(土)12:00~17:00
- - 場所: 近畿大学工業高等専門学校(三重県名張市春日丘7番町1番地)
- - 対象: 中学生・高校生・18歳以下の高専生(11チーム、46人参加)
- - 参加費: 無料
- - 主催: 名張市(名張市立病院・名張市消防本部)
- - 共催: 近畿大学工業高等専門学校
このように、「なばりジュニアメディカルラリー」は中高生たちにとって、医療の分野への理解を深める貴重な体験の場となっています。参加者たちは、実際の医療現場を意識しながら、将来の進路を考えるきっかけを得ることができるのです。
名張市は、今後も地域医療の担い手を育成するため、こういった取り組みを続けていくことでしょう。