広島県庄原市における保育ICTサービス導入の意義
広島県庄原市では、子どもたちとその保護者の負担を軽減し、保育士の業務を効率化するために、ICTサービス「CoDMON」を2024年8月から15の公立保育所に導入します。この取り組みは、保育サービスの質を高めることを目的としています。
1. CoDMONの主な機能
「CoDMON」は、保育・教育施設向けのICTサービスであり、以下のような機能を提供します。
● 遅刻・欠席・お迎えなどの連絡対応
保護者は専用のアプリから、登園時間内に遅刻や欠席、お迎えの連絡を簡単に行えます。これにより、電話を使わずリアルタイムでの情報伝達が可能となり、多くの時間を節約できます。
● お知らせ一斉配信
保護者への連絡業務は、あらかじめ登録したテンプレートを利用して簡素化されます。スマホの通知機能やアプリ内での配信など、利用者にとって便利な方法で情報が届けられます。
● 登降園管理
園児の登降園時刻をQRコードやICカードで打刻することが可能となり、出席簿の作成や延長保育料の計算を自動化します。また、保護者は家族とその状況を共有できるため、安心感が生まれます。
● アンケート機能
保護者向けに事前にヒアリングを行うアンケートを配信することができ、クラスや年次ごとに配信先や日時を自由に設定できます。これにより、柔軟に保護者の意見を取得できます。
2. DX化と業務改善のための手段
庄原市がCoDMONを導入する背景には、国のデジタル化の流れがあります。2021年に設立されたデジタル庁の存在は、地方自治体におけるデジタル化推進の重要性を示しています。また、厚生労働省は保育士の職業を魅力的にするためにICTの活用を推奨しています。
政府はICTを保育や教育現場においても重要視しており、またICTの利用により業務の効率化と質の向上が期待されています。
3. SaaS活用のメリット
CoDMONはSaaS(Software as a Service)として提供されており、以下のようなメリットがあります。
- - 効率性の向上:基本機能が整備されているため、迅速に導入でき、利用者のコスト負担も軽減されます。
- - 技術革新対応力の向上:新機能が随時追加されることで、最新技術の取り入れが容易です。
- - 柔軟性の向上:リソースの追加や変更が容易で、業務の見直しにもスムーズに対応できます。
4. 結論としての期待
庄原市が「CoDMON」を導入することにより、保護者や保育士が抱える負担を軽減し、より良い保育環境を提供することが期待されます。ICTの使用は、単なる効率化を超え、質の高い保育を実現するための重要なステップを示しています。この取り組みが今後、他の地域にも広がり、全国の保育環境が向上していくことを願っています。