デジタルサービス信頼低下
2025-03-24 11:45:34

デジタルサービスに対する信頼が危機的な低下、タレス調査結果速報

デジタルサービスへの信頼が大きく低下



2025年版のデジタル信頼指数に関する調査結果が、世界的なデジタルサービスに対する信頼の低下を鮮明に示しました。タレスが発表したこの調査では、個人データの取り扱いやプライバシーに関する懸念が消費者の不満の大きな要因となっていることが明らかになっています。

調査の概要



タレスによる本調査は、14か国の1万4千人以上の消費者を対象に、デジタルサービスに対する信頼度やブランドとの関係、プライバシーについての考え方を尋ねました。その結果、82%もの消費者がプライバシーへの懸念を理由にブランドを放棄し、過去1年間に個人データの漏えいを通知された人が5人に1人(19%)に達するという危機的な状況が浮き彫りになりました。

銀行の信頼度は維持もZ世代は低迷



調査結果によると、銀行は2年連続で最も信頼される業界として位置づけられていますが、特に若い世代における信頼度は厳しい実態です。55歳以上の消費者の51%が銀行を信頼している一方、Z世代(16~24歳)の信頼度はわずか32%に留まっています。この世代間の信頼のギャップは、デジタルサービスにおける重要な課題と言えます。

消費者の不満の実態



さらに、33%の消費者が悪質なボットの影響でe-コマースを利用することに不満を抱いていると回答しています。これにより、オンラインでの買い物体験が損なわれ、消費者の信頼が一層低下するという悪循環が生じています。ニュースメディアの信頼度は3%と最も低く、SNSや物流、自動車業界も低迷しており、これらの業界全体がデジタルサービスへの信頼の低下の影響を受けていることが伺えます。

消費者の期待と企業の課題



タレスのシニアバイスプレジデント、Sebastien Cano氏は、「デジタルサービスに対する世界の信頼は多くの業界で低下し続けている。消費者は個人データの悪用を非常に懸念しており、ブランドはセキュリティ対策を強化しなければならない」と警鐘を鳴らしています。

調査では、消費者の86%が企業に対するデータプライバシー権を期待しているものの、63%がデータ保護に対する過度な負担を感じていると報告しています。また、企業が適切にデータを使用することを信じて情報を提供した消費者はわずか34%に過ぎません。

解決策として期待される新技術



顧客の期待に応えるためには、パスワードレス認証、生体認証、多要素認証など新たな技術を導入することが一つの道とされています。特に、日本の消費者の77%は、企業との情報共有に関して同意した内容を明確に把握できることが重要だと考えています。これにより消費者の信頼を回復し、双方にとって有益な関係を築くことが求められています。

調査の実施背景



この調査はタレスの依頼により、CensuswideとThe Red Consultancyが協力して実施しました。調査地域はオーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、インド、メキシコ、日本、オランダ、シンガポール、スウェーデン、アラブ首長国連邦、イギリス、アメリカ合衆国の14か国です。調査結果は、オンラインでのビジネス活動における新たな指針として活用されることでしょう。

本調査によって明らかになったデジタルサービスへの信頼の低下は、今後の企業戦略に大きな影響を与える可能性があります。企業はこれを受けて、より堅牢なセキュリティ対策を講じ、消費者との信頼関係を再構築することが急務です。


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会社情報

会社名
タレスDISジャパン株式会社
住所
東京都港区赤坂2丁目17番7号赤坂溜池タワー8階
電話番号
03-6744-0221

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