キャリア自律を可視化する診断ツールの調査結果発表

キャリア自律を可視化する「キャリア開発診断」

一般社団法人プロティアン・キャリア協会が提供する新しい診断ツール「キャリア開発診断」は、従業員のキャリア開発状況を可視化することを目的としています。2024年11月6日に行われたオンラインイベントでは、1,030名を対象にした調査結果が発表され、多くの企業にとって貴重な情報源となることが期待されています。

診断の目的と開発の背景

「キャリア開発診断」は、法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授が開発したものです。この診断は、個人が自らのキャリア形成を自律的に行うための支援を目的としており、企業や人事がどのように従業員の能力を最大化できるかを考えるためのデータを提供します。特に、キャリア自律、キャリアオーナーシップ、人的資本経営に関連する課題を克服する手助けとなります。

調査の概要と結果

調査の対象は、20代から60代の全国の会社員1,030名です。診断結果は、年代によって自己実現や変化に対する蓄積力が低下する傾向が見られるというもので、企業側には従業員のキャリア支援に向けた具体的な戦略の必要性が浮き彫りになりました。特に、20代から50代の間にこの傾向が強いことが指摘されています。

診断項目と分析方法

診断は、アイデンティティ、アダプタビリティ、キャリア目標、キャリア資本、ウェルビーイング、エンゲージメントの6つの項目に基づいて行われます。これらの項目は、個人のキャリアの状態を診断し、課題を特定するための重要な指標です。さらに、業界別、年代別、職種別など多様な観点から分析することで、企業は自社の特性に応じた施策を講じることが可能です。