姫路市の健康ポイント「ひめさんポ」が高齢者の健康維持を支援
姫路市は、脳の健康を促進するためのアプリ「脳にいいアプリ」を活用して実施している健康ポイントサービス「ひめさんポ」を導入してから8カ月で4,109人の高齢者が参加しました。このプログラムは65歳以上の住民を対象にしており、約142,341人の中で2.9%の参加率を達成しました。
プログラムの目的と仕組み
「ひめさんポ」は、活動に応じてポイントを付与し、キャッシュレスサービスであるPayPayポイントやgiftee Box Selectに交換できる仕組みを構築しています。例えば、歩数や脳トレーニング、健康管理、さらには地域イベントへの参加記録がその対象です。また、スマートフォンに不慣れな方のために、スマホサロンや相談会を行い、デジタルデバイドを解消するための努力もしています。
「いきいき百歳体操」の推進
姫路市では、地域での筋力運動と交流を促進する「いきいき百歳体操」を中心に、アプリを通じて参加ポイントが付与されています。このアプローチにより、体操に参加する登録団体や高齢者の数が増加しているとのことです。
効果と成果
2025年5月時点での実績として、姫路市の健康ポイント事業は順調に成果を上げています。累計歩数は約16億5,398万歩(地球約29周分)であり、推定医療費抑制額は約1億100万円にも上ります。これは、筑波大学の研究による1歩あたりのコストから算出されています。
利用者の声
参加者からは「番付が上がるのが楽しい」「毎日散歩を楽しんで続けられる」といった肯定的な声が寄せられています。また、QRコードを利用したポイント取得が簡単で、貯まったポイントをすぐに交換できる点が好評です。こうした体験が、継続的な健康活動のモチベーションとなっていると考えられます。
業務効率化と市役所の声
「ひめさんポ」の導入により、庁内の事務負担も軽減されています。参加ポイントの取得や問い合わせの減少に加え、お知らせ機能が活用されることで、イベント情報の配信が迅速化しました。これにより、現金での給付と比較してもかなりの業務効率が実現しています。
今後の展望
姫路市はこのプログラムによる高齢者の健康促進効果を受け、来年度以降も「ひめさんポ」を継続して実施する意向です。新機能として公共・民間施設のスタンプラリーや自治体オリジナルのウォーキングコース設定の追加を検討していると発表しました。これは、高齢者がデジタル技術を活用し、より楽しく健康づくりに取り組むための施策です。
企業のコメント
株式会社ベスプラの代表取締役、遠山陽介は、「姫路市が8カ月で4,109人もの高齢者を巻き込み、健康づくりとデジタル化を両立させた成果を非常に素晴らしいと感じている」とコメントしています。今後も姫路市にて健康推進活動と業務効率化を支援していく方針です。