「V-MO」が海事産業の未来を切り開く
旭化成エンジニアリング株式会社は、2024年9月にドイツのハンブルクで開催される海事産業の国際展示会「SMM 2024」に、舶用モーター向け状態監視サービス「V-MO™」を出展します。この展覧会は、海事業界における最新技術の発表や情報交換の場として、世界中から関係者が集まる重要なイベントです。今回の出展は、V-MOが初めて欧州で紹介される機会でもあり、注目を集めています。
V-MOとは?
「V-MO」は、株式会社商船三井と共同で開発された、舶用モーターの故障予兆を検出するための革新的なサービスです。このシステムは、2017年からの開発期間を経て実用化されました。2023年には富士貿易株式会社との協力のもと、正式に販売を開始し、初期獲得した顧客の一例として、シンガポールのMOL Ship Managementが導入を決定しました。
技術の詳細
「V-MO」は、船舶のモーターに取り付けられた振動センサーから自動的にデータを収集し、クラウドに送信します。このデータは、当社の振動診断の専門家によって解析され、定期的にモニタリングされることで、故障の兆候をリアルタイムで把握できるのが特徴です。これにより、船舶が港に入港する前に必要な修理を計画し、運航の効率と安全性を向上させることが可能になります。また、故障が発生する前にメンテナンスを実施することで、運用コストの削減にも寄与します。
デモや実演も予定
展示ブースでは、V-MOの機器やアプリの実演が行われ、参加者が実際にその機能を体験できる機会が提供されます。ブースは「Japan pavilion」内のHall B7に位置し、多くの業界関係者が訪れることが期待されています。展示会期間中、毎日10:00から18:00まで開かれており、最終日には09:00から16:00まで延長されます。
海事業界でのDX推進
「V-MO」を用いることで、海上におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が促進され、世界中の船舶運航の信頼性向上が見込まれています。すでに他の船舶でも導入が進んでおり、今後さらなる普及が期待されています。SMM 2024は、その第一歩となる機会です。
SMMの概要
「SMM」は、海事産業における国際的な展示会で、2年ごとに開催されます。前回の2022年の開催では約2000社が出展し、約4万人の来場者を記録しました。金属製の造船技術からエネルギーの持続可能性に至るまで、様々な最新技術が紹介され、業界のトレンドを知る貴重な場となっています。
V-MOやSMMが示すのは、海事産業の未来を支える新しい技術の重要性です。これにより、海上での安全と効率的な運航が実現し、さらなる発展が期待されます。