千葉商科大学生が町中華「萬来軒」を継承
千葉県市川市に位置する千葉商科大学で、学生が町中華の伝統を引き継ぐプロジェクトが進行中です。商経学部の4年生、芹澤孟さんは、大学の正門前で67年にわたり愛された中華料理店「萬来軒」を承継し、2024年11月1日(金)に新装オープンします。
継承の背景
「萬来軒」は長年にわたって千葉商科大学の学生や教職員、地域の人々から支持されてきました。しかし、店主の体調不良により約2年前から営業が休止状態に。芹澤さんは、「萬来軒」の復活に向けて動き出しました。彼はすでに来春からの就職先が決まっているものの、学生時代の経験と料理への情熱からこの事業承継を決意しました。
学生ベンチャー食堂の経験
芹澤さんは、大学2年生の時から「新天地」という学生ベンチャー食堂を運営し、そこでの経験が大きな影響を与えました。「新天地」では「本格的なクオリティー」をテーマに、ラーメンをはじめとする様々な中華料理を販売しており、特にテイクアウトのニーズにも応えました。
さらに、彼は2023年春からの1年間、台湾留学を経験。この留学中は恵まれない子どもたちへの料理教室などを通じて、食が持つ力と人々に喜びを届けることの重要性を再認識しました。帰国後、彼の「新天地」の再開を試みましたが、2024年の学内選考では惜しくも選外となりました。そこで、今度は「萬来軒」の経営に乗り出す決心をしました。
新「萬来軒」の営業方針
新たにスタートを切る「萬来軒」では、定番のラーメンやチャーハン、唐揚げなどの他にも新メニューの開発を計画中です。営業時間は、ランチが11:30~14:00、ディナーが17:00~20:00。土日祝日は休みとなります。店のキャパシティは24席で、ランチタイムにはお弁当の販売も予定しています。
芹澤さんは、経営の基盤を固めることを最優先にし、学校を卒業するころには後輩にビジネスを引き継ぐ意向を持っています。「萬来軒」を地域の憩いの場に引き上げ、訪れる人々に愛され続ける店に成長させたいと考えています。
地域とのつながり
芹澤さんにとって「萬来軒」は単なるビジネスではありません。彼は、地域の人々とのつながりや、食を通じたコミュニケーションを大切にしながら、店を運営していくつもりです。そのため、地域のイベントや活動にも積極的に参加し、店を地域の核として育てていく計画も立てています。
新装開店を前に、芹澤さんや「萬来軒」への期待が高まっており、地域コミュニティに新しい風を吹き込む瞬間が待ち望まれています。詳細な情報やメニューについては、公式Instagram(@banraiken_cuc)で随時更新される予定です。今後の展開から目が離せません。