VoxelDanceがTCT Asia 2025で新たな技術を紹介
2025年3月17日より上海で開催された「TCT Asia 2025」にて、VoxelDanceがその最新技術である「VoxelDance Additive 5」を正式に発表しました。日本国内代理店の株式会社システムクリエイト(本社:大阪府東大阪市)がこのイベントへの参加を後援し、積層造形のデジタルプロセスの革新をアピールしました。これにより、参加者は積層造形技術の最前線に触れる貴重な機会を得ることができました。
シームレスなデジタルプロセスの実演
VoxelDanceのブースでは、VoxelDance Additive 5(通称VDA 5)のシームレスなデジタルプロセスに関する実演が行われました。このプラットフォームは、設計から製造、シミュレーションに至るまでの主要なプロセスを統合し、顧客が効率的に生産を行い、製品品質を高め、さらには製造コストを削減できるよう設計されています。特に航空宇宙、自動車、医療、歯科など、複数の業界での具体的な活用事例が紹介され、積層造形技術の実際の適用例が示されました。
新たな機能の紹介
ラバルノズルの最適化
VoxelDance Designを活用したラバルノズルの改良では、中空部分の重量軽減が実現されました。外部補強リブを用いたカスタムユニットマップ機能により、印刷部品の強度と安定性が向上しました。
ブレーキペダルの改良
ブレーキペダルの開発では、VoxelDance Engineeringが出力した応力場のデータを基にして、固定数値ラティスのサイズを調整しました。これにより、より均等な負荷分散が実現され、部品のパフォーマンスが向上します。さらに、ビルドタスクの評価と最適化により、データ処理の効率性も大幅に改善されました。
熱交換チューブの設計
熱交換チューブに関しては、TPMS構造を利用することで、コンポーネント壁とのスムーズな接続が可能となり、冷却効率に対する課題を克服しました。また、VoxelDance Engineeringによる品質管理により、さらなる信頼性向上が図られました。
薄肉シューモールドの技術
VoxelDance Engineeringを利用した靴型の設計では、薄壁部分の変形を正確に予測し、逆補正機能も活用。これにより、最終的な部品の変形が効果的に制御されています。
将来の展望と市場ニーズ
「TCT Asia 2025への参加は当社にとって極めて重要な機会です」と、VoxelDanceの代表であるChaoxin Zhang氏はコメントしています。彼はこのイベントが最新の業界トレンドを紹介し、付加製造ソリューションに対する需要の高まりを強調する場であると述べました。VoxelDance Additiveがいかに生産の精度と効率を向上させるのかを、参加者に伝えることができたことを嬉しく思っています。
VoxelDance社について
VoxelDanceは、幾何学的アルゴリズムと先端のコンピューティング技術を駆使し、積層造形におけるデータプロセスを効率化するソフトウェアの開発を行っています。様々な業界に対応するワークフローツールキットを提供し、設計からデータ準備、シミュレーションの全段階をサポートしています。
システムクリエイトについて
システムクリエイトは、ものづくり企業向けのソリューションを包括的に提供するプロバイダーです。3Dプリンターやスキャナーの販売、CAD/CAMソフトウェア、技術サポートなど多岐にわたるサービスを展開しています。長年の経験を活かした受託造形サービスも実施しています。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
システムクリエイトの公式サイト