相続した山林が「負担」に?現状と課題を探る
2023年8月11日は「山の日」です。山の重要性を再認識する日として多くの人に知られていますが、実は日本全国で相続した山林や土地が「持て余し状態」に陥っている方々が増えていることをご存知だでしょうか。最近発表されたLandIssues株式会社の調査によると、その実態が明らかになっています。
引き取り不動産の現状
LandIssuesは、相続した土地や建物を引き取り、その再活用を行う企業です。東京都千代田区に本社を置き、2020年の設立以来、多くの土地の再生に取り組んできました。同社の調査結果によると、引き取った不動産の約6割が山林であり、その件数は前年比で20%も増加しています。この背景には、地方における土地の相続が「売れない・貸せない」状況に直面していることがあります。
相続土地国庫帰属制度の実態
相続した土地を国に帰還させる「相続土地国庫帰属制度」は、一定の条件を満たすことで土地を手放せる制度ですが、実際には厳しい要件が設けられています。調査では、手放した不動産の約7割が「相続」がきっかけだとされ、さらに「相続させたくない」という理由で手放す人が約8割に上ることが分かりました。しかし、実際には約2割の顧客が相続土地国庫帰属制度を検討したものの、その大半が「帰属要件を満たさない」という理由で利用を断念しました。
例えば、法務省の統計によっても、制度の申請件数は累計で5,698件。そのうち国に帰属したのは2,885件で、承認率は半数にとどまっています。このように、制度が実質的に機能していないことが明らかになっています。
山林特有の問題
前述の調査からは、特に山林に関しての問題も顕著です。山林を相続した方々の中には、混在した竹のせいで国庫帰属が不承認になったケースもあります。例えば、宮城県気仙沼市にある一つの山林は祖母と父の時代に購入されたものでしたが、竹が生い茂り管理が難しく、国も引き取りを敬遠する形になったのです。このような現実が、山林の劣化を助長する一因となっています。
解決のための取り組み
LandIssuesはこうした山林特有の問題に対しても積極的に取り組んでおり、様々な自体を解決に導くための方法を模索しています。引き取りを行った山林においては、その特性を生かした施設の展開や地域資源としての活用を検討している事例もあります。
さらには、山梨県南都留郡のように、道路未接続の山林についても、地域権者との協議を行い、道路接続の可能性を見出すことで相続土地国庫帰属制度の利用を目指すなど、積極的な対応が求められています。
まとめ
相続した土地や山林が多くの人にとって負担となっている現実は、相続土地国庫帰属制度の不備によってさらに厳しさを増しています。LandIssuesは、単に土地を引き取るだけでなく、その後の管理や活用方法を模索することで、所有者にとっての負担を軽減し、地域社会に貢献することを目指しています。今後もこうした努力が続けられることを期待したいです。
LandIssues株式会社について
LandIssuesは不動産相続コンサルティング事業を展開し、2020年に設立されました。「遊休不動産に、新しい役割を。」をスローガンに掲げ、日本中の土地や建物を有効に引き取り、価値を再生する活動を行っています。