80年目の対話の試み「ピース・イン・ザ・ダーク」
一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティが主催する「ピース・イン・ザ・ダーク」、これは視覚を遮断した空間で行うユニークな体感型プログラムです。このイベントは、2025年8月2日から11日まで、旧日本銀行広島支店で初めて一般向けに開催されます。この機会に、戦争の影響を受けた80年という節目を迎え、「平和」をテーマにした対話を促進することが目的です。
クラウドファンディングの開始
プログラムの実現のため、800万円を目指すクラウドファンディングが4月17日から6月30日まで行われています。資金は、視覚障害者スタッフの研修や交通費、宿泊費に充てられ、広島での無料招待プログラム「ピース・イン・ザ・ダーク」を実現するための重要な役割を果たします。
体験の内容
「ピース・イン・ザ・ダーク」は、完全に光を遮断した空間の中で進行します。参加者は、視覚障害者の案内のもとで、さまざまな感覚を使って対話しながら「信じること」や『平和とは何か』を再考する90分間の体験をします。このプログラムでは、視覚に頼らず新たな関係性を築くことが狙いです。
本プログラムは「対話」を重視し、一人一人が自身の感覚と思考を行き来することで、それぞれの答えを導き出す過程が大切です。会場の旧日本銀行広島支店は歴史的な背景を持ち、戦後の困難な時期に市民の信頼を築いた地でもあります。
ピース・イン・ザ・ダークの意義
「戦争の反対語は平和ではなく、対等な対話を続けることである」という教えを基にしています。この対話を通じて、参加者は人間の信頼性や協力の重要性を実感することでしょう。特に、過去を知り、今を考え、未来を語り合うことが、現在を生きる者の責任であるとされています。
記憶の継承と平和の重要性
代表理事の志村季世恵さんは、戦争を実体験した世代からの記憶の継承が不可欠であると語ります。彼女は自身の母の経験を通じて、戦争がもたらす衝撃とそのリアルな影響について触れています。多くの人々が避けられない恐怖の中で生き抜いてきた過去の記憶を重んじ、平和を守るための対話活動を行う重要性を強調しています。
参加者を募集中
「ピース・イン・ザ・ダーク」は、過去の教訓を次世代に伝える活動でもあります。主催者は640名の参加者を見込んでおり、無料で体験できるこの機会を利用することで、誰もが「信じること」や「平和」について自分なりの考えを得ることができるでしょう。
この新たな試みが、広島から平和を考えるきっかけとして国中に広がることを願っています。プログラムの詳細やクラウドファンディングの情報は、ホームページで確認できます。私たちと共に未来を見つめ、平和のための対話を始めましょう。