京都市立芸術大学ギャラリーでの展覧会
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAでは、注目のポルトガル出身のアーティスト、イザドラ・ネヴェス・マルケスによる個展「ヴァンパイア・イン・スペース」が11月4日から始まります。本展は日本で初めての彼女の展覧会となり、現代社会の重要なテーマに切り込む作品が紹介されます。
イザドラ・ネヴェス・マルケスは、映画監督、文筆家、視覚芸術家としてマルチに活躍するアーティストです。彼女の作品は、エコロジー、身体の認識、新技術の可能性や限界、クィアの権利といった現代の課題に対する鋭い視点を提供します。彼女の創造的なアプローチは、フェミニズムや性の多様性、植民地後の社会問題などを、SF的な手法と融合させ、観る者に深い思索を促します。
展示内容
展覧会では、特に注目を集める映像インスタレーション《Vampires in Space》が再構成されて展示されます。この作品では、異なる身体や能力を持つ人々のメタファーとして描かれるヴァンパイアが中心となり、現代社会でのメンタルヘルス、ジェンダー・アイデンティティ、クィアの生殖権と家族観の問題を探求します。それにより、フィクションの役割や、身体と欲望に関する歴史を政治的観点から見直しを行います。
また、関連作品として短編映像《The Ovary》や《Meat is Not Murder》も上映され、彼女の作品世界を多角的に体験することができます。これらによって、ネヴェス・マルケスの創作活動がどのように相互を影響し合っているかを知る手がかりにもなるでしょう。
あらすじ
展覧会で展示される《Vampires in Space》は、様々な事情を抱えた5人のヴァンパイアたちが宇宙船に乗り込む物語です。彼らは、地球の社会からの制約を逃れるように新しい旅に出発し、孤独な宇宙を漂いながら新たな生き方を模索します。このオープンエンドな物語は、深い孤独と人間関係の変化を映し出し、観覧者に様々な解釈を与えます。
イベント概要
個展のオープニングイベントとして、イザドラ・ネヴェス・マルケスによるアーティスト・トークも行われます。彼女は、展示作品のコンセプトや制作の背景について語り、芸術的アプローチやインスピレーションについて共有します。日時は2024年11月4日16:00から18:00まで、場所は京都市立芸術大学の講義室です。このイベントは参加費無料で、申込不要です。
さらに、同日の夜には、アーティストファ・マリアによるミュージック・セッションが開催され、ネヴェス・マルケスの作品を彩ります。これはベルリンを拠点とするアーティストであり、深い映像世界と魅力的なサウンドを融合させたパフォーマンスです。
この展覧会は、2024年11月4日から12月22日までの期間、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで開催されます。入場は無料で、月曜日が休館日です(開館日は11月4日です)。
この展示にぜひ足を運び、イザドラ・ネヴェス・マルケスの豊かな作品世界に触れてみてください。
お問い合わせ
詳しい情報は京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにお問い合わせください。電話番号は075-585-2010、メールは
[email protected]まで。