Sayari Labsが新機能「BIS50 Signal」を発表し企業リスク管理を強化

Sayari Labsが新機能「BIS50 Signal」を発表

米国ワシントンD.C.に拠点を置くSayari Labs, Inc.は、輸出管理分野に革命をもたらす新機能「BIS50 Signal」を発表しました。この新機能は、企業間の支配関係や国際貿易におけるリスクを分析するためのものです。

「BIS50 Signal」の概要

「BIS50 Signal」は、米国商務省産業安全保障局（BIS）のエンティティリストや軍事エンドユーザー（MEU）リストに載っている企業について、50%ルールを考慮して支配企業の情報を提供します。これは、輸出管理規制が強化される可能性を見越し、企業が新たな規制に備えるための重要なツールです。

具体的には、「BIS50 Signal」は、支配企業が制裁対象になる場合のルールを適用し、関連企業のリスクを可視化します。これにより、企業間の取引におけるコンプライアンス上の盲点を解消し、より精緻なリスク管理を可能にします。

背景にある規制強化の可能性

近年の国際的な政治情勢の影響により、米国商務省による輸出規制は一層厳格化する傾向にあります。特に、OFACの「50%ルール」が適用されるようになったことで、制裁対象の企業が50%以上の株式を保有する他の企業も、実質的に制裁の対象とされることがあります。このルールは、制裁対象企業が他の法人を通じて取引を行うのを防ぐためのものです。

しかし、現在のところ、BISのエンティティリストにある企業は、支配企業とは別に扱われるため、実質的な規制逃れが懸念されています。このため、「BIS50 Signal」は、企業がこの規制強化に対応できるように設計されました。

「BIS50 Signal」の機能と特長

この新機能は、Sayariが長年にわたり構築してきたグローバル企業データベースを基盤にしています。数千の企業のデータを、CSVやJSON形式で迅速に取得でき、即座に利用可能な状態にしています。さらに、過半数の株式所有を検出するための高度なアルゴリズムも搭載されています。

この機能により、ユーザーは規制当局による将来的な強化に対しても柔軟に対応できるようになり、取引先企業に関する詳細なリスク分析が可能となります。

Sayari Labsの成長と展望

Sayari Labsは、2015年に設立され、以来多岐にわたる企業情報や貿易データを基に、リスク分析ソリューションを提供してきました。その革新性が評価され、「Supply & Demand Chain Executive: Top Tech Start-Up Award」や「Deloitte Technology Fast 500」にも選出されるなど、急成長を遂げています。

今後もSayariは、貿易管理やリスク管理分野における最先端のソリューションを提供し続け、ユーザーの意思決定を支援していくことでしょう。