ミールdeスマイリングの取り組み
入院中の子どもを支えるためには、何よりもその家族が元気であることが大切です。認定NPO法人キープ・スマイリングは、2015年からこの理念のもと、入院中の子どもに付き添う家族への食支援プログラム「ミールdeスマイリング」を実施してきました。最近、食事提供数が累計1万食を突破したことが発表され、注目を集めています。
背景:家族の食事の現実
近年、医療技術の進歩により、多くの子どもたちが命を救われています。しかし、それに伴い、長期入院を余儀なくされる子どもが増加しており、そのサポートを行う家族の負担も大きくなっています。家族は、病院の制約の中で、時間を確保することが難しく、食事の準備ができないことが多いのが実情です。
多くの家族が、コンビニで簡易な食事を購入することが多く、栄養が偏った食事が心身の健康に与える影響は計り知れません。このような現状を受け、キープ・スマイリングは食支援に取り組むことになりました。
数々のサービス内容
「ミールdeスマイリング」では、以下のような具体的なサービスを提供しています。
1.
手作り食の提供
セタガヤにあるドナルド・マクドナルド・ハウスで、季節ごとの食材を使用したバランスの取れた手作り弁当を毎日40〜50食調理し、家族に提供しています。この企画は、心を込めて調理され、実際に食べることで季節を感じることができるものです。また、米澤文雄シェフをはじめとする料理家の監修のもと、ボランティアスタッフで作られています。
2.
飲食店とのコラボレーション
地域の飲食店とも連携し、聖路加国際病院や東京科学大学病院に定期的にお弁当を届けています。銀座の有名店「つばめグリル」や「矢場とん」などの美味しいメニューを選び、栄養バランスも考慮して提供しています。これにより、病院での不安な日々を少しでも和らげることができるよう努めています。
3.
特別イベント「ハウスdeレストラン」
年に一度、米澤シェフがフルコースを提供する特別企画も実施しています。このイベントは、家族にとっての心に残る体験を提供する場となっており、感動的なひとときを提供しています。
理事長のメッセージ
この活動について、理事長の光原ゆき氏は「病気と闘う子どもたちのそばには、昼夜問わず寄り添い続けるご家族の姿があります。私たちはその家族の心を支えるために、食事を通じて少しでも元気を届けたい」と述べています。その願いを実現するために、今後も「ミールdeスマイリング」を通じて、付き添い家族の笑顔を増やす活動に力を注いでいくとのことです。
以上のように、キープ・スマイリングは、子どもたちだけでなく、その家族にも目を向けたサポートを通じて、すべての人が笑顔で過ごせるような環境を創出しています。貴重な食支援の活動が続けられることを願っています。