DMノバフォーム、事業承継機構へ株式譲渡の背景と展望
DMノバフォーム株式会社の株式譲渡
2025年3月27日、株式会社ダイセルは、連結子会社であるDMノバフォーム株式会社を株式会社事業承継機構が設立した特別目的会社、JSK14へ譲渡する契約を締結しました。この譲渡は、ダイセルの中期戦略「Accelerate 2025」に関連した事業の構造転換の一環です。
事業承継の背景
ダイセルは、DMノバフォームの強みや持ちうる可能性を最大限に引き出すための最適なオーナーを模索していました。中長期的視点での支援が不可欠と判断した結果、事業承継機構への譲渡が選択されたのです。特に、雇用の維持と企業文化の尊重が重要な条件として挙げられました。
DMノバフォームはおよそ200人を雇用し、長野、青森、岡山に拠点を持ち、地域経済に貢献しているため、特に従業員の雇用を優先する方針が示されました。
DMノバフォームの概要と実績
1967年に設立されたDMノバフォームは、高発泡プラスチック製品の製造・販売を行っており、特に農業用の緩衝材に強みを持っています。果実用の包装クッション材では国内でトップクラスの出荷量を誇り、全国に高品質な製品を供給しています。この安定した需要が、同社の成長を支えてきたのです。
長野工場を中心に、青森工場や岡山工場も機能し、取引先からの評価も非常に高いものとなっています。これにより、経営の安定が図られ、さらなる成長へと繋がる期待が寄せられています。
事業承継機構の意義
株式会社事業承継機構は、中小企業の永続的な成長を目指し、株式の永久保有を基本にした経営支援を行っています。DMノバフォームの譲渡先として同社が選ばれた背景には、専門家による多角的なサポート体制が整っている点も挙げられます。また、支援実績が豊富であることから、安心して譲渡を任せられる相手と判断されたのです。
未来への展望
DMノバフォームの譲渡が実現することで、さらなる事業の安定と社員・地域の未来が築かれることが期待されます。事業承継機構が掲げる「経済・雇用・安全の持続を次世代に引き継ぐ」という理念の下、DMノバフォームは新たなスタートを切ることとなりました。
この譲渡は、事業承継の一手法として、他の企業にも示唆を与える意味で重要な一歩となります。また、地域との繋がりを大切にする姿勢が、経済や雇用にどのように貢献するのか、今後の動向に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
株式会社ダイセル
- 住所
- 大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪タワーB
- 電話番号
-
06-7639-7171