新たな高齢者支援サービスが始まる
株式会社ナガヨシが大分県豊後大野市で始める実証実験は、Amazonエコーを利用した画期的なオンラインサービスです。このサービスの主な目的は、高齢者が住み慣れた自宅で安心して生活できるよう手助けをすることです。日本が直面する少子高齢化の進展と、それに伴う様々な社会課題に対処するために、ナガヨシは地域医療機関や介護事業所と協力して、このプロジェクトを立ち上げました。
実証実験の概要
本サービスでは、Amazonエコーの音声認識およびオンライン通話機能を利用しま す。高齢者はビデオ通話を通じて医師や薬剤師と接続し、以下のようなサービスを受けることができます:
1.
オンライン診療と服薬指導
- 高齢者は自宅で医師とビデオ通話を行い、診療や服薬のアドバイスを受けます。処方された薬は自宅に届けられます。
2.
服薬時間のリマインド機能
- Amazonエコーは音声で服薬の時間を通知し、高齢者の飲み忘れを防止します。
3.
ビデオ通話による相談窓口
- ケアマネージャーや看護師がオンラインでモニタリングを行い、必要に応じて医師から指示を受けることができます。
この実証実験は2025年2月から8月までの期間、豊後大野市内で行われ、対象となるのは通院が難しい要支援・要介護の高齢者約20名です。
背景と市場のニーズ
少子高齢化により、特に地方では運転免許の返納や身体状況の変化により、病院への通院や薬局での処方薬受け取りが難しくなっている高齢者が増加しています。このような人々を「医療・介護難民」と呼び、支援が求められています。
さらに、介護や医療を提供する側にも人手不足が深刻で、大分県には薬学部のある大学がないため、薬剤師の確保も困難な状態です。ナガヨシはこれらの課題に対し、オンラインで診療や服薬指導を取り入れることで、高齢者の自立支援はもちろん、医療・介護従事者の負担軽減を図ります。
会社概要
株式会社ナガヨシは、1939年に創業した衣料品店が発展した会社で、介護保険制度開始に合わせた高齢者向けの福祉用具の提供を行っています。大分県を中心に8つの営業所を持ち、約3,200名の利用者にサービスを提供しており、地域福祉の向上に貢献しています。
会社名:株式会社ナガヨシ
所在地:〒879-6601 大分県豊後大野市緒方町馬場31-1
今後の展開として、実証実験の結果を分析し、2025年9月以降には本格的なサービスの開始を予定しています。この新しいオンラインサポートサービスが、高齢者の生活をどのように変えていくのか、今後の進展に期待が寄せられています。