新たな「認知症世界の歩き方プロジェクト」が始動
千葉県の東葛地域で、認知症をテーマにした新プロジェクトが動き出します。このプロジェクトは、特定非営利活動法人イシュープラスデザインが中心となり、認知症の当事者やその家族、地域のサポーターに向けて取り組むものです。2025年3月から本格的に始まるこのプロジェクトは、高齢者の孤立を防ぎ、認知症に優しい地域作りを目指しています。
プロジェクトの狙いと背景
「認知症世界の歩き方プロジェクト」は、認知症に関する誤解や偏見を解消し、当事者が幸せに過ごすための地域を作ることを目指しています。昨年の9月からこれまでの期間、さまざまな関係者へのヒアリングやワークショップを通して、地域のニーズや課題を把握し、事業計画をより良いものに進化させてきました。このプロジェクトは、当事者の視点から学ぼうとする姿勢が重要です。
2025年3月14日には本プロジェクトのプレゼンテーションが行われ、地域の関係者が集まり、プランの詳細が発表される予定です。それに続き、ワークショップやファシリテーター養成講座など、具体的な活動に取り組むことになります。
これからの活動内容
プロジェクトは主に二つの活動から成り立っています。第一の活動は「認知症世界の歩き方実践ワークショップ」です。これは、認知症を持つ方とその家族が参加し、認知機能に関する理解を深めることを目的としています。500名の参加を見込んでおり、参加者同士の対話を通じて、良好な関係を築くことを重視しています。
ワークショップの特徴
1.
ご本人の視点でのレクチャー: 参加者は、アニメーションを通じて認知症の様子や実際の症状を学びます。
2.
原因推理のカードワーク: 様々なケースを通じて、困難の背景にある原因を推理し、解決策を考えます。
3.
障壁を探るワーク: 活動を通じて学んだことを基に、日常生活の中の障壁を見つけ出します。
第二の活動は、
「旅のガイド養成講座」です。この講座では、ワークショップのファシリテーター資格を取得することができます。東葛地域内での開催が可能であり、地域の高齢者やその家族をサポートする力を身に付けられます。これにより、地域全体が認知症に優しい環境として育まれることを期待しています。
認知症の正しい理解を促進
このプロジェクトの根本にあるのは、「認知症」がもたらす様々な課題を理解し、地域として支え合える基盤を築くことです。私たちの従来の認知症に関する理解を超え、実際の当事者の視点を取り入れることで、新しい価値観を見出し、人々が共に手を取り合いながら支え合うコミュニティを形成することがこのプロジェクトの目標です。
認知症を持つ当事者の方々、そしてその家族との関わりを通じて、認知症は身近な問題であり、地域全体で支え合うことの重要性が再認識されています。
今後も、地域の皆さんと共に活動を進めていくこのプロジェクトに、ぜひご注目ください。地域全体が協力して、認知症に理解のある社会を目指しましょう。