生理と子どもの問題
2025-10-23 13:16:37

生理をめぐる問題に子どもも直面。フローレンスが行った調査結果を紐解く

近年、女性の生理に関する問題が注目を集めていますが、子どもたちが直面している課題はあまり認知されていません。認定NPO法人フローレンスは、成人と小中高生を対象に「生理のつらさや困りごと」に関するアンケートを実施し、その結果は多くの示唆を与えています。特に、子どもたちが抱える生理のつらさやその影響について、詳しく見ていきたいと思います。

調査では、生理の経験がある小中高生82名からの回答を集め、実に93%が生理時に何らかのつらさを感じたと答えました。また、71%は生理によってやりたいことができなかったとしています。具体的な困りごとでは、79%が授業に集中できない、64%が体育や水泳に参加できないといった制限を受けていることが明らかになりました。

加えて、302名の成人を対象にした振り返り調査でも、91%がこども時代に生理のつらさを感じており、58%がやりたいことを我慢した経験があると回答しています。これにより、生理は子どもたちの学びや成長に大きな影響を及ぼしていることが確認されたのです。

また、受診経験についての調査から、こども時代を振り返って受診経験がある大人は僅か12%に対し、現在のこどもたちでは32%が受診経験があるとしています。しかし、約44%のこどもは生理の重さを示すスコアに基づくと受診が必要な状態にあり、その中で53%は未受診でした。このことから、医療へのアクセスがどれほど重要でありながら、いかに障壁があるかを示しています。

生理の痛みや不快感があっても、多くの子どもたちはそれを「我慢するべきこと」と考えている現状があります。11月から始まるフローレンスこどもと心クリニックの新たな取り組みである『小学生からのピル外来』は、そんな子どもたちが痛みを抱えずに生活できるよう支援を強化しています。

しかし、調査の最中、親子間で生理に関するコミュニケーションがあっても、その後の受診に繋がらないケースもありました。例えば、要受診スコアの子どもたちの68%は既に親に相談しているものの、未受診の理由には親の知識の不足や治療への抵抗感が挙げられ、これが受診への大きなハードルとなっています。

今回の調査結果を受けて、医療界だけでなく、学校や家庭での生理についての理解を深める必要があると感じています。生理を「我慢するもの」としてではなく、「必要な治療を受ける対象」と捉えることで、すべての女性が自分の体を大切にし、やりたいことに挑戦できるようになることが求められます。

フローレンスは、生理についての知識が社会全体に広がり、子どもたちが安心して相談できる環境を作ることを目指しています。生理にまつわる課題を一つひとつ解決していくことで、未来の子どもたちがもっと自由に、そして前向きに生きられる社会を共に作り上げていきたいと考えています。私たちの意見に賛同してくださる方々とともに、未来に向けた取り組みを進めていきます。


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会社情報

会社名
認定NPO法人フローレンス
住所
東京都千代田区神田神保町1-14-1KDX神保町ビル3F
電話番号
03-6811-0903

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