Foonz株式会社が特許を取得した高精度ビープ音検知技術
自動音声応答システムの先駆者として知られるFoonz株式会社(神奈川県横浜市)が、留守番電話のビープ音を高精度で検出する新技術に関して特許を取得しました。この技術は、電話応答過程で「人間」と「留守番電話」を迅速かつ正確に判別することができ、業務の効率化につながると期待されています。
特許の概要
特許番号第7748058号として認可されたこの技術は、Foonz株式会社の星野純一代表をはじめとするチームによって発明されました。この技術が登場した背景には、従来の自動音声応答システムが抱えていた課題がありました。
従来の課題
これまで自動音声応答システムは、受けた電話の応答者が「人間」であるか「留守番電話」であるかを自動で判断するのが難しく、留守番電話に接続されても人間向けのガイダンスを再生し続けるなど、業務の非効率性が問題視されていました。それが業務のスピードを低下させ、顧客対応品質をも損なう要因となっていました。
新技術のポイント
Foonzの新技術では、電話による応答が始まった際に、取得された音声ストリームデータをリアルタイムで解析します。この音声のデータは「周波数スペクトラム」と呼ばれる形で抽出され、ビープ音の特徴、すなわち特定の周波数が一定で持続することがあるため、これを利用してビープ音かどうかを判定します。
ビープ音の様子
具体的には、周波数スペクトラムの類似度やピーク周波数の安定性を測定し、これらの指標が閾値を超える場合には、「留守番電話に接続された」と認識します。その結果、システムは即座に次の処理へと移行し、自動化を図ることができるのです。
導入によるメリット
この新技術が提供する価値は広範で、主に以下の4つのカテゴリーに分けることができます。
1. インテリジェント対応
ビープ音が検知されると、自動で「留守番電話専用メッセージ」が再生され、通話は自動終了します。例えば、顧客情報に基づく個別メッセージを提供し、よりパーソナライズされたサービスを実現します。
2. オペレーター業務の効率化
コールの結果として「不在」や「留守電」のステータスを自動で登録することで、オペレーターの業務負担を軽減します。顧客管理システムとの連携により、情報の更新もシームレスに行えます。
3. 再コールの効率化
これまでのコール履歴をもとに、顧客が電話に応答しやすいタイミングで再コールを自動的にスケジューリングし、接続率を最大化する道筋を作ります。
4. シームレスな分岐処理
自動音声と人間の発話を識別し、オペレーターの転送や自動ガイダンス再生に切り替える能力を持っています。これは、顧客からの要望に迅速に応えるための非常に重要なプロセスです。
会社情報
Foonz株式会社は、横浜市に本社を置く企業で、日々新たな技術を開発し、業務の効率化を図っています。さらなる技術革新に向けた取り組みに期待が寄せられています。詳細は公式サイト(
Foonz公式サイト)をご覧ください。