テクマトリックスが「FastHelp」に導入した生成AIインサイト機能
テクマトリックス株式会社は、東京都港区を本社として、日々進化を続けるコンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」に、生成AIを活用した新たなインサイト機能を追加しました。この機能は、膨大な応対履歴データから顧客の声(VOC)を自然な対話スタイルで分析し、解約の兆候やクロスセルのチャンスを自動で捉えることを可能にします。従来の時間を要する分析作業を効率化し、現場の担当者が日常的な会話の中で洞察を得ることができるのです。
1. 背景と導入の目的
コンタクトセンターでは、日々大量の顧客の声が応対履歴として記録されています。しかし、その活用には以下のような課題が存在していました。まず、従来のVOC分析ツールはキーワード検索に依存しており、深い洞察を得ることが困難でした。その上、オペレーターの入力するデータの品質が一様でないため、データクレンジングに多くの工数が必要とされていました。さらに、分析の専門知識が求められるため、現場でのエンドユーザーによる活用は難しい状況でした。
このインサイト機能の導入によって、廃棄されてしまう情報が減少し、サービスや製品の品質向上にもつながる知見を獲得することが期待されます。
2. インサイト機能の詳細
「FastHelp」に追加されたインサイト機能は、特に自然文によるインターフェースを備えており、ユーザーが専門的な知識を持たなくても手軽に利用できるように設計されています。基本的には二つの主なインサイトを提供します。
2.1 チケットインサイト
この機能は、顧客からの膨大なVOCデータを分析し、サービスや製品の改善に役立つ情報を抽出します。具体的には、自然文によるチケット分析、問い合わせ傾向のサマリ、そして稼働状況の確認などが含まれます。
2.2 顧客インサイト
さらに、顧客単位でのインサイト生成を行い、それぞれの顧客履歴を整理してパーソナライズされた対応を支援します。これにより、顧客の特性に応じた問い合わせ傾向の把握や、顧客応対の満足度と購買の関係を理解することが可能になります。
3. インサイト機能のもたらす効果
新たに付加されたインサイト機能は、生成AIが自然言語を用いて応対履歴を要約・分類し、重要なテーマを自動的に抽出します。これにより、呈する分析の精度が飛躍的に向上し、全件分析が可能となります。結果として、「迅速で網羅的な顧客理解」が実現し、日常の業務における実務的価値も生まれます。
3.1 戦略的価値
- - 解約防止やクロスセルの機会の発見を通じた収益の最大化
- - 顧客ニーズの理解に基づいた製品・サービス改善の迅速化
- - データドリブンによるCX戦略最適化
3.2 業務的価値
- - 分析レポート生成にかかる工数の削減
- - 顧客情報の事前把握により応対品質が向上
- - 担当者の自主的なデータ活用を促進
4. 生成要約機能との相乗効果
インサイトの精度を高める上で重要なのが、生成要約機能です。この機能は応対内容を自動的に構造化し、均一なデータとして蓄積します。複数の要件を含む問い合わせも、要素ごとに明確に分類されるため、高品質なデータを生成します。これにより、データクレンジングの工数が大幅に削減され、インサイト分析の精度も向上します。
5. 今後の展望
テクマトリックスは、国産のコンタクトセンターソリューションとして豊富な導入実績を持ちながら、デジタルチャネルの発展に注力し続けています。この新機能は、今後新たなるサービス拡充に寄与しながら、コンタクトセンターの業務効率と生産性を向上させることを目指していきます。さらに、このプレスリリースに関する詳細は、2025年11月に開催予定の「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス」にてご覧いただけます。
イベント情報
- - 日時:2025年11月13日(木)・14日(金) 10:00~17:30
- - 場所:池袋サンシャインシティ・文化会館2F Dホール
- - 詳細 & 申込み: イベント詳細
6. お問い合わせ
本機能の詳細について知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。