松本総務大臣が語る、進化する公職選挙法と国勢調査の未来

令和6年9月17日、松本総務大臣が閣議後の記者会見を行い、公職選挙法改正や国勢調査に関する重要な議題について説明しました。これまでの制度の問題点を踏まえた新たな取り組みについて、民間部門との協力も視野に入れた多角的な視点からアプローチがなされました。

革新技術研究開発の進展

まず、会見の冒頭で松本大臣は、Beyond 5Gの研究開発に関連した業務を国会へ提出することを閣議決定したと発表しました。これは、情報通信研究機構（NICT）が令和5年度に行った事業の報告書に基づくものであり、今後の技術進展に向けた基盤を築く重要なステップです。

公職選挙法改正に対する評価

記者からの質問に対して、大臣は東京都知事選挙での選挙ポスター関連の問題について肯定的な意見を示しました。与野党5党が品位保持規定や営利目的のポスターに対して罰金を科す方針で合意したことを報告し、選挙の公正性を保つ重要性を強調しました。「選挙は候補者に平等な競争条件を提供するための公営活動であり、今回の出来事はその目的から逸脱している」との認識を示しました。

さらに、大臣は政治家の危機意識にも触れ、「この状況を受けて、選挙制度をより良いものに改善するための議論が進められている」と強調しました。公職選挙法の所管大臣として、各党の議論の進展を注視し、制度の改善に関する意見を受け止める姿勢を示しました。

国勢調査の理想と現実

次に、国勢調査における聞き取り調査の省略問題についても言及がありました。大臣は、調査票回収の過程で特定の状況下、近隣住民からの聞き取り調査が行えなかった事例が報道されたことに反応しました。

「国勢調査は対面や郵送、オンラインでの回収が基本ですが、聞き取り調査が困難な状況があった」としつつ、令和2年時の調査がコロナ禍にあたることもあり、統計法違反とは考えていないと答えました。さらに、今後の令和7年国勢調査に向けた計画についても言及し、調査方法を改善する取り組みが進められることを表明しました。