イトーキの新たな薬剤自動ピッキングシステムの発表
株式会社イトーキは、革新的な調剤薬局向け薬剤自動ピッキングシステム「DAP with MediMonitor」を発表しました。このシステムは、2025年4月から発売される予定で、薬剤師の人手不足解消と薬剤ピッキング業務の過誤防止に大きく寄与します。イトーキは、メディカルフィールズ株式会社と共同でこの自動ピッキングシステムを開発しました。
開発の背景
日本における薬剤師は、年々その数が増加していますが、一部地域では依然として人手不足が深刻です。厚生労働省が通知した「0402通知」により、薬剤師以外の者が薬剤の準備を行うことが許可されていますが、医療用医薬品の数は膨大で、過誤のリスクが存在します。この背景を受け、イトーキは自動ピッキングシステムの開発を決定しました。
「DAP with MediMonitor」の特徴
このシステムは、小型ロボットを採用しており、薬剤を自動で入出庫する機能を持っています。入出庫の自動化だけでなく、高度な監査支援機能も搭載しているため、薬剤ピッキング業務におけるミスを減少させ、薬剤師の負担を軽減します。
省スペース設計
「DAP with MediMonitor」は、限られたスペースでも設置できるように設計されており、作業者の作業効率を向上させます。8つの入出庫口を備えており、次の薬剤のピッキングを待たずに効率的に作業を進めることが可能です。また、各口の処理状況が視認しやすくなっており、使いやすさにも配慮されています。
AI学習機能
システムにはAI学習機能も搭載されており、過去の実績データに基づいて薬剤トレイの配置を最適化します。これにより、頻繁に使用される薬剤を入出庫口近くに自動的に配置するため、業務のスムーズな進行が可能になります。
直感的な操作性
監査支援システムは、現場経験豊富な薬剤師の監修のもとで開発されており、幅広いユーザーが使いやすい設計となっています。タブレットを使用した直感的な操作が可能で、機械に不慣れな方でも安心して利用できます。
使用イメージ
レセプトコンピューターにデータを入力すると、該当の薬剤トレイが自動で搬送され、入出庫口から取り出すことができます。これにより、複数の薬剤の同時監査が実現し、業務の効率が飛躍的に向上します。
展示会情報
「DAP with MediMonitor」は、2024年11月2日と3日に神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催される第18回日本薬局学会学術総会に出展され、実際に体験することができる予定です。多くの人々にこの技術を体験してもらい、調剤薬局の業務向上に貢献できることを目指しています。
まとめ
イトーキの新しい調剤薬局向け自動ピッキングシステムは、薬剤師の負担軽減や業務の効率化に繋がります。2025年までの発売を心待ちにしつつ、薬剤師不足問題の解決策としての効果にも期待が寄せられています。もっと便利な薬局を実現するための一助となることが願われています。