2025年6月の派遣求人市場の現状
ディップ株式会社が発表した最新の調査結果によると、2025年6月度の日本の派遣求人市場における平均時給は1,632円となりました。これは前年同月比で48円増加し、前月と比べても2円の増加を見せています。この情報は、「はたらこねっと」という求人情報サイトに掲載されたデータをもとに集計されたものです。
市場全体の動向
派遣求人における広告件数は約189,000件に達し、前年同月比で0.4%の増加を示す一方、前月比では2.5%の減少という結果となっています。これにより、派遣求人市場が安定している側面と、季節的な変動があることが浮き彫りとなりました。
エリア別の時給動向
さらに詳しく見てみると、エリア別の平均時給は以下のようになっています。
- - 関東エリア: 1,723円 (前年比59円増、前月比10円増)
- - 東海エリア: 1,455円 (前年比35円増、前月比4円減)
- - 関西エリア: 1,513円 (前年比32円増、前月比9円減)
すべてのエリアで前年同月比のプラスが見られることから、派遣労働者の需要が高まっていることを示唆しています。
職種別の詳細分析
職種別の平均時給を見てみると、以下のような結果が出ています:
- - 事務・オフィス系: 1,585円 (前年比21円増、前月比7円増)
- - 販売・営業・サービス系: 1,522円 (前年比2円増、前月比4円減)
- - WEB・クリエイター系: 1,821円 (前年比16円増、前月比7円増)
- - IT・エンジニア系: 2,331円 (前年比54円増、前月比7円増)
- - 医療・介護・研究・教育系: 1,656円 (前年比106円増、前月比2円減)
- - 工場・軽作業・物流・土木系: 1,401円 (前年比40円増、前月は変動なし)
特にIT・エンジニア系が最も高い時給を記録しており、技術者の需要が高まっていることが背景にあります。一方で、販売・営業・サービス系は前月比で減少が見られ、業種による変動があることもやはり顕著です。
疲れた労働市場への影響
全体を通して、派遣労働者の労働条件が改善されている兆しは嬉しいニュースです。しかし、求人数が前月比で減少したことは、少し不安要素とも言えるでしょう。今後の動向には十分注意が必要です。
データの収集方法
本調査は、ディップ株式会社が運営する求人サイト「はたらこねっと」に掲載された派遣・紹介予定派遣の求人情報を基に行われました。集計は一般派遣および紹介予定派遣を対象としており、サンプル数が少ない場合にはデータ表示が省略されることがあります。収集した情報には、基本給以外の手当(残業手当や賞与など)は含まれていません。
まとめ
今回の調査結果から、日本の派遣市場には明るい兆しが見えています。今後もこの傾向が続くのか、特にエリアや職種による差異はどのように変わっていくのか、今後の注目が必要です。「はたらこねっと」は、誰もが自分に合った仕事を探しやすい環境を提供しており、労働市場の発展に寄与しています。これからも、働くことの喜びを伝え続けてほしいと思います。