2024年7月度入札市場動向レポート
株式会社うるるが運営する入札情報速報サービス「NJSS」から、2024年7月度の入札市場に関する最新のマンスリーレポートが公開されました。特に注目されるのは、公示案件数の前年比増加や急上昇した検索キーワードに関するデータです。
1. 公示案件数と落札案件数の増加
2024年7月における公示案件数は199,183件に達し、前年同月比で123%の増加を記録しました。一方、落札案件数も167,775件となり、前年比で117%の増加を示しました。この結果から、入札市場が活性化していることが伺えます。
2. 入札形式別の公示案件割合
入札形式においては、「一般競争入札」が全体の31.1%を占め、最も多くの公示案件がこの形式で行われています。続いて「随意契約」が20.3%で、特に物品関連の入札では見積もり形式が47.8%を占めていました。建設・工事部門では、一般競争入札が63.9%と非常に高い割合を示しており、競争性が重視されている結果が見て取れます。
3. エリア別の公示案件数
エリア別に見ると、公示案件数は地域によって増減の差が見られました。このことは地域ごとの入札需要に影響を与えています。
4. 業種別の公示案件数
業種カテゴリでは、「金融・保険関連」が前年比で最も成長した業種となり、その他の多くの業種も増加傾向にあります。これにより、経済活動が広範囲にわたって回復している様子が示されています。
5. 落札金額の大幅増
落札金額の総計は前年同期比で148%増加しました。特に、防衛装備庁における「随意契約」の結果発表が大きく影響しており、約1兆7329億円という大規模な契約が報告されました。これは新たに策定された国家安全保障戦略に基づくもので、将来的な防衛力強化が求められています。
6. 急上昇した入札検索キーワード
2024年7月の入札検索キーワード急上昇ランキングでは、「国勢調査」が1位に。公示案件に関連する「ワクチン」や「コロナ」もそれぞれ2位と8位にランクインしました。これは厚生労働省が発表した、新型コロナワクチンの高齢者対象定期接種に関する情報が影響しています。
例として、東京都内のいくつかの区役所において、高齢者向けのワクチン接種に関する委託業務が行われました。これにより、入札案件もこの方向にシフトしてきていることが分かります。
7. 結論
2024年7月度の入札市場は全体的に活発であり、多様な分野での成長が見られます。特に新型コロナウイルス関連の入札情報が増加し、社会のニーズを反映した動きとなっていることが確認されました。情報の透明性と公平性が求められる中、引き続き注視が必要です。
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