千葉県木更津市の渡辺芳邦市長をはじめとする一行が、2025年の4月23日から26日にかけてフィリピンのアクラン州を訪問しました。この訪問は、日本の木更津市が直面する人口減少や労働者不足に対応するため、地元の人材不足を解消しようとする試みの一環です。
訪問団は、アクラン州の州庁舎でホセ・エンリケ・M・メラフロレス知事と面会し、双方の地域における社会的な課題について意見を交わしました。特に、木更津市では労働力不足が、アクラン州側では雇用創出の難しさが問題視されており、この面での連携の重要性が確認されました。
アクラン州は、特に日本語を学びたいという307名の学生に対して、約1,290万円に相当する488万ペソの予算を計上して日本語教育に力を入れています。この方針は、今後の海外就労を見据えたもので、木更津市との人的交流をさらに深めることを可能にするでしょう。
また、E-MANの三木雅史会長が、現地の教育機関を訪問する主導を行い、具体的にはアクランポリテクニックカレッジ、ヴェルデグランデカレッジ(調理師育成学校)、職業訓練機関であるTESDAなどを訪問しました。これにより、日本での就労の機会を提供するための具体的な活動の検討が進んでいます。
TESDAは、フィリピン政府が設立した公的機関であり、職業訓練や技能教育を行っていることから、求職者に対する支援が期待されています。渡辺市長とTESDAの部長との面談において、具体的な技能訓練のプログラムや職業訓練施設の内容について共有されました。
この訪問の中で、渡辺市長は木更津市の魅力や労働環境について積極的に説明し、多くの学生から興味を持たれる場面もありました。特に、外国人材への理解や地域との調和を重視する彼の姿勢は、大いに称賛されました。
E-MANの三木会長は、今後の計画として日本語教育の更なる強化を見込んでいます。現在、約300名の学生に向けて日本語のライブレッスンやeラーニング教材が提供されており、将来的には3500名以上の学生に対するニーズが見込まれています。
こうした活動を通じて、木更津市はアクラン州の若者に対して魅力的な就労機会を提供し、地区間の文化交流を促進することを目指しています。地元の企業が必要とする外国人材の育成を進めることで、地域に根付いた人材の定住を視野に入れています。
このように、木更津市とアクラン州の連携には、双方が抱える社会的な問題への具体的な解決策が期待されており、相互に発展していくことが求められています。今後の進展が注目されます。