名古屋文化を体現した「金シャチフォント殿」が登場！

「金シャチフォント殿」が新たに登場

日本文化の魅力を感じられるのが、アートやデザインの世界ですよね。その中でも特に注目されているのが、都市フォントプロジェクトを手掛ける「タイププロジェクト株式会社」です。このたび、名古屋文化を色濃く反映した「金シャチフォント殿」が新たに発売されることとなりました。従来の「金シャチフォント」シリーズに新しい仲間が加わる形です。

フォントの魅力と特徴

「金シャチフォント殿」は、その名の通り、堂々とした殿様の姿勢を感じさせる筆書きスタイルの書体です。太い筆で描いたかのような大胆なストロークが特徴で、しなやかさとリズムを演出します。デザインには伝統的な江戸文字の要素も取り入れられており、歌舞伎や相撲、寄席など、様々な芸能を意識したモチーフが散りばめられています。これにより、現代の江戸文字としての新たな可能性を追求した作品となっています。

タイププロジェクトの代表取締役である鈴木功氏は、「金シャチフォント殿の特長は、黒々とした字面や横画の躍動感、そして正円に近い仮名の形にあります。これは伝統的な価値観と美しさを文字に込めたものであり、縁起文字の系譜に連なっています」と述べています。

豊富なバリエーション

今回のフォントは、DB (デミボールド)、B (ボールド)、H (ヘヴィ)、Blk (ブラック)の4つのウェイトから選ぶことが可能です。特に見出しや広告、飲食業界などでのアイキャッチとしての利用が期待されています。見た目のインパクトが強いだけでなく、その魅力的なデザインにより視認性も高いことがポイントです。

フォントプロジェクトの背景

このフォントは、都市フォントプロジェクトの一環として開発されました。地域独自の文化や資源を文字のデザインに昇華させるという考えは、名古屋の人々との交流を基にスタート。地元の言葉や風景からスケッチを重ね、開発には16年という長い時間が必要でした。地域の魅力を文字で表現する試みとして、金シャチフォントは誕生しました。

購入方法と価格

「金シャチフォント殿」は、タイププロジェクトの公式オンラインショップで購入可能です。価格は1ウェイトあたり20,750円、また年間30,000円で利用できるサブスクリプションサービス「TPコネクト」も提供されています。このサービスを利用すると、さまざまなフォントを年間定額で使用できるという利点があります。

タイププロジェクトの挑戦

タイププロジェクト株式会社は、2001年に設立され、「文字の可能性を広げたい」という理念のもと、独自性あるフォントを開発しています。都市アイデンティティを反映したフォントから、ビジネスシーンで活用できるコーポレートフォントまで、多岐に渡る成果をあげてきました。

彼らの理念は「文字を通じて人々の生活を豊かにする」こと。これからも新しい書体の提案を行い、文字の持つ力を再発見し続けることでしょう。タイププロジェクトが作り出す次なる作品にも期待が高まります。