東急ホテルズが進めるユニバーサルサービスの新たな挑戦
2025年6月16日、東京・二子玉川にあるエクセルホテル東急で、東急ホテルズは「ユニバーサルサービスEXPO 1」を開催しました。このイベントでは、同社のスタッフが車いすを利用することで、実際にアクセスやサービスのバリアを体験しました。この取り組みは、障がいの有無や年齢、国籍に関係なく、すべての人々が快適にホテルを利用できる環境の整備を目指しています。
なぜユニバーサルサービスが必要なのか
近年、訪日外国人客の増加や高齢化社会の進展に伴い、ユニバーサルサービスの重要性が増しています。多様な背景を持つお客様がホテルを利用する可能性が高まっており、特に障がいを持つ方々に対して、適切なサービスを提供することが求められています。だが、中には「障がいをお持ちの方へのサポートが適切に行えているか自信がない」といった声も多かったのです。
そこで、東急ホテルズは2024年に「ユニバーサルサービスEXPO ZERO」と称した座学研修を全国で実施し、その後の実践の一環として、今回の「EXPO 1」を企画しました。このイベントを通じて、スタッフが第一線での立場から具体的な課題を直視し、どう解決していくかを考えるきっかけを提供しました。
イベントの具体的内容
イベント当日は、81名のスタッフが参加しました。3つのチームに分かれ、さまざまな体験を通じて知識を深めていきました。具体的には、災害時に車いす利用者を避難誘導するサポートの体験や、アクセスルートの確認を実施。
車いす体験
参加者は、実際に車いすを使用しながら、さまざまな環境での障壁を体感しました。階段や傾斜地、狭い通路など、普段意識しないバリアを確認し、どのようにサポートを提供すべきかを学んでいきました。また、正しいアクセシビリティ備品の使用方法も再確認されました。
リアルな気づきの価値
参加者は、「世の中の物の配置は健常者目線で設計されている」との気づきを得ていました。また、「すべての人にとって完璧な方法はないが、より良い方法を探求する必要がある」とも感じたようです。これにより、各自のホテルでのサービス改善に対する意識が高まりました。
今後の展望
東急ホテルズは、今後も年1回の「ユニバーサルサービスEXPO」を開催する予定です。この取り組みは、車いす利用者をはじめ、どのようなお客様でも快適に選んでいただけるホテル作りに繋がることを目指しています。最終的には「ユニバーサル対応といえば東急ホテルズ」として認識されるようになることが目標です。
参加者のコメントからも、実体験を通じて得た知見は大変貴重であり、これを各ホテルのサービスに反映させることが非常に重要であるとの意見が多く寄せられました。今回の取り組みを通じて、今後のホテル業界におけるユニバーサルサービスの発展に寄与していくことが期待されます。
最後に
東急ホテルズ&リゾーツは、「ひととまちと、こころ満たされる時間を創る」というパーパスの下、地域社会に寄り添い、すべての方にとって安心・安全に利用できるサービスを展開していく考えです。本イベントの成果が今後のサービス改善にどう活かされるか、注目が集まります。