Green Carbonとファームエイジの連携
Green Carbon株式会社は、ファームエイジ株式会社との協力により、放牧農家における脱炭素の取り組みを推進することを発表しました。この取り組みは、特に日本の酪農業界が直面する問題に対処するために設計されており、持続可能な農業モデルの構築を目指しています。
放牧農業とその背景
日本の酪農業界は、コストの高騰や高齢化により、農家が離農し、乳用牛の飼育数が減少しています。2025年には、乳用牛の飼養頭数が約129万3千頭にまで減少すると予想されています。その中で、環境配慮や動物福祉の観点から「放牧型酪農」への関心が再燃しています。農林水産省のデータによると、乳用牛の約17%、肉用牛の約14%が放牧で飼育されていると言われています。
放牧による利点
1.
環境面
- 牧草は二酸化炭素を吸収し、土壌中に炭素を固定します。このプロセスは炭素貯留と呼ばれ、脱炭素化に貢献します。
- トラクターなどの燃料使用が減少し、CO₂排出量が抑制されます。
2.
経済面
- 輸入飼料への依存が減るため、国際的な価格変動の影響を受けにくくなります。
- 自給飼料で運営できるため、小規模農家にも適しており、コスト削減が期待できます。
3.
社会的意義
- 牛が自然に近い環境で飼育され、「アニマルウェルフェア」への配慮がなされています。
- 過疎地域の活用価値が高まり、地域活性化にも寄与します。
本取り組みの詳細
Green Carbonは、放牧農業を対象とした農業向けカーボンクレジット方法論「AG-002」を基に、環境配慮型酪農を推進しています。この方法論では、強制発酵設備を導入し、家畜の排せつ物から発生するメタンや亜酸化窒素を減少させ、その削減分をJ-クレジットとして認証を取得します。
現在、約6割の農家が従来の堆積発酵方法を使っていますが、これには長い発酵期間が必要です。強制発酵設備を導入することで、労力を大幅に削減できますが、初期投資が高額であることが最大の課題でした。そこで、Green Carbonはこれらのコストをカバーしたプロジェクト出資型のモデルを提案しています。これにより、農家は新たな収益源を得ながら脱炭素経営を行うことが可能となります。
今後の展望
今後、Green Carbonは北海道を中心に中小規模の酪農家との連携を強化し、放牧の推進と定着を目指します。放牧の経済的利点や生乳の品質向上を図るとともに、温室効果ガス排出削減と土壌炭素の蓄積という環境的価値も「見える化」していく計画です。
さらに、牧草地へのバイオ炭施用などの実証実験を行い、科学的にその効果を検証し、放牧酪農の環境貢献を定量化していきます。Green Carbonは、脱炭素と経済性を両立させる持続可能な農業モデルの構築に向けて着実に前進していきます。
企業情報
代表者:大北 潤
所在地:東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
設立:2019年12月
事業内容:カーボンクレジット創出販売、農業関連、環境関連事業など
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代表者:小谷栄二
所在地:北海道石狩郡当別町字金沢166番地8
設立:1985年3月2日
事業内容:放牧システム導入支援、コンサルティングなど
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