省スペースで高機能な医療機器向け冷却ユニットが登場
2025年5月14日、株式会社ジーマックスが新型小型ペルチェ冷却ユニット「PV-2 20シリーズ」を発表しました。6月2日の発売を予定しているこのユニットは、従来のPV-2シリーズの小型化版として、多岐にわたる用途に対応した新たなソリューションです。
この新商品は、米国で開催される医療機器関連の展示会「MD&M East 2025」(5月20日~22日)にも出展され、海外市場への進出を狙っています。小型ペルチェ冷却ユニットは、医療機器、美容機器、理化学機器、分析機器、光学機器、家庭用電化製品などさまざまな分野での利用が見込まれています。具体的には、温度調整や冷却が求められる医療用試料や薬液の保管等に大変適しています。
小型化のメリット
新型PV-2 20シリーズの最大の特徴は、そのサイズのコンパクトさです。これにより、設計する機器や設備も小型化が可能になります。具体的には、以下のような利点があります。
1.
機器の小型化: デバイス設計がよりコンパクトになり、スペースを有効活用できる。
2.
コスト削減: ペルチェモジュールの放熱量が少なく、トータル的なサイズとコストの低減を実現。
3.
使いやすさ: より冷却能力を必要としないアプリケーションでも使用可能な標準ユニットを提供。
信頼性の高い設計
PV-2 20シリーズは長期信頼性を重視した構造です。製品の特長には以下の点が挙げられます。
- - 長寿命: 長期間にわたって安定した冷却性能を提供。
- - 高効率な熱設計: ペルチェ素子の性質を最大限に引き出します。
- - コンパクト設計: 様々な機器との互換性がある。
- - 組み立てやすさ: すでにユニット化されているため、組立のノウハウが不要。
価格については、PV-2-2004とPV-2-2006のサンプル価格が16,500円(税込)と設定されています。製品は中国の自社工場で生産され、高品質を確保しつつも競争力のある価格での提供を実現しています。
ペルチェ素子の利点
ペルチェ素子は、貴重な半導体材料を使って冷却・加熱・温度制御が行えるデバイスです。この冷却システムは、以下のような特性があります。
- - 環境への配慮: フロンなどの冷媒を使用せず、環境負荷が少ない。
- - 小型軽量: コンパクトで軽量な設計。
- - 細かい温度制御: 微細な温度調整が可能で、特に室温付近の制御に優れています。
今後の展開
ジーマックスでは、今後の販売戦略として、展示会参加を皮切りに世界市場への販促を強化していきます。特にPV-2シリーズのラインアップの拡充を計画し、2028年までには年間10,000台の販売を見込んでいます。
この新型冷却ユニットは、今後の医療機器関連市場における重要な鍵となることが期待されます。各分野でのニーズを満たすために、高品質な冷却ソリューションを求めているメーカー様にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。