九州のお坊さんが集まる「縁の会」で学ぶ、身寄りなし高齢者支援の新たな形

九州の僧侶が集う「縁の会」

2025年10月16日、九州各地から22名の僧侶や供養関連事業者が集まり、「縁の会」が福岡県嘉麻市と田川市で開催されました。この会は、少子高齢化や核家族化が進む現代において、地域社会でのお寺の役割や高齢者支援・供養の在り方を考え、共に学ぶことを目的としています。

増大する身寄りなし問題

昨今、少子高齢化が進む中、「ご縁がない」という立場の高齢者が多くなっています。家族の形が大きく変化する中で、供養に関する悩みは増加の一途を辿っています。「縁の会」では、この問題に正面から向き合い、様々な解決策を模索しています。参加者は、日常の業務で抱える課題や取り組みについて熱心に話し合いました。

麟翁寺の新納骨堂

福岡県嘉麻市の麟翁寺では、老朽化した旧納骨堂を新しくし、安心して供養を受けられる体制を整えました。氷室住職は、檀信徒と協議を重ね、位牌堂と納骨堂が一体型のデザインを採用。これにより、供養をする家族がいなくなった場合でも柔軟に対応できる仕組みが整いました。この取り組みは、他の寺院の住職からも注目を集め、成功事例として評価されています。

西岸寺の永代供養墓

福岡県田川市の西岸寺でも、身寄りなくなる不安を解消するための取り組みが進められています。納骨堂や永代供養墓、樹木葬など、地域のニーズに応じた供養の選択肢を提供しており、特にデザインが美しい永代供養墓は多くの人々に受け入れられています。これにより、供養に関する不安が形になり、多くの反響を呼んでいます。