選挙困難事態への備え:衆院5会派が閉会中審査要求を再確認 - 国会機能維持に向けた条文化へ
選挙困難事態に備え、国会機能維持へ:衆院5会派が閉会中審査要求を再確認
衆議院憲法審査会は、選挙困難事態における国会機能維持に向けた条文化に向けて動き出しました。6月28日、自民党、公明党、維新、国民民主党、無所属の5会派は幹事懇談会を開き、閉会中審査を求めることを改めて確認しました。
当初は立憲民主党と共産党も参加予定でしたが、両党が欠席したため、急きょ「打ち合わせ会」に切り替わりました。
5会派は、選挙困難事態における国会機能維持について条文化することで一致しており、打ち合わせ会終了後、自民党会派の中谷元議員が「第213回国会(常会)を終えての論点整理(素案)」を提示しました。
この素案は、中谷議員が同13日の審査会で示した発言補足資料を詳細化したもので、条文案の骨格、選挙期日・議員任期の特例、参院の緊急集会の機能拡充、オンライン国会などが盛り込まれています。さらに、選挙困難事態の認定要件など、課題も明記されています。
出席した各会派は、この素案の内容に認識を一致しました。
中谷議員は記者団に対し、選挙困難事態における国会機能維持について「緊急事態において国会が開けない場合、国家の危機管理として瑕疵(かし)がある」と指摘し、条文化の必要性を強調しました。
さらに、「論点整理(素案)をたたき台に各党で議論していただき、審査会で条文化していきたい」と述べ、今後の議論への期待を示しました。
自民党は7月5日、憲法改正実現本部(本部長・古屋圭司衆院議員)に条文化に向けたワーキングチームを設置しました。
今回の動きは、選挙困難事態が発生した場合、国会が機能を維持するための法的整備が急務であることを示しています。今後の議論の進展に注目が集まります。