2024年12月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査
株式会社リクルートの調査研究機関、ジョブズリサーチセンター(JBRC)は2024年12月度の「アルバイト・パート募集時平均時給」を発表しました。この調査は、首都圏、東海、関西の三大都市圏を対象に実施されています。結果は、アルバイト・パートの募集時平均時給が前年同月比で34円増の1,219円(増減率+2.9%)に達したことを示しています。
職種別の時給状況
特筆すべきは「フード系」「事務系」「専門職系」などの職種で、いずれも過去最高額を更新したことです。特にフード系では4カ月連続での時給増加が見られ、この傾向が続くことが期待されています。年末に向けた人材獲得競争も影響しており、企業は高めの時給を提示することで、優秀な人材を引き寄せようとしています。
調査によると、訪日外客数が年間で過去最高を記録していることが、フード系およびホテルスタッフの時給上昇を後押ししています。特にインバウンド対応に力を入れる求人が多くを占めており、企業は多様な求職者のスキルや希望に応じた働き方を提示することが求められます。
エリア別平均時給
首都圏
首都圏の平均時給は1,249円で、前年同月比で24円の増加となりました。しかし、前月比では8円の減少という結果です。各職種とも前年同月比では増加傾向ですが、製造・物流・清掃系では減少が見られるため、分野による差異も明確です。
東海
東海地域では、平均時給が1,156円で前年同月比で47円の増加となっています。この地域でも全職種の時給がプラスに転じており、特に事務系の時給が目立って上昇しました。
関西
関西地域の平均時給は1,193円で、前年同月比で48円の増加が観測されています。専門職系では特に目立った増加が見られ、増減率は6.7%に達しました。
調査方法と対象
調査は、リクルートが運営する求人メディア『TOWNWORK』『fromA navi』に掲載されたアルバイト・パートの求人情報から行われました。具体的には、33万175件の有効回答数を元に集計が進められました。調査期間は2024年12月の1日から31日までです。
このように、2024年12月の平均時給の上昇は、特に三大都市圏におけるアルバイト市場の活発さを反映していると言えるでしょう。今後も人材不足の解消に向け、多様な年代の求職者に対して魅力的な働き方を提供する企業が増えることが期待されます。