夢野久作『ドグラ・マグラ』90周年を祝う特別な日記の復刊
日本探偵小説の金字塔、夢野久作の『ドグラ・マグラ』が今年、発表から90年を迎えます。この記念すべき年を祝して、夢野自身の日常や創作過程が綴られた『夢野久作の日記』が新装版として復刊されることが決定しました。予約開始は2025年1月31日、そして発売は3月下旬を予定しています。
90年間愛され続けてきた『ドグラ・マグラ』の魅力
『ドグラ・マグラ』は、令和の今でも熱心なファンに支持される国民的な探偵小説です。この作品は、夢野久作が10年以上の歳月をかけて執筆し、1935年に初めて出版されました。作品が持つ独自の世界観や斬新な構成によって、発表当初から多くの人々を惹きつけてやみません。
日記の復刊が持つ意味
この度復刊される『夢野久作の日記』は、夢野の息子である杉山龍丸によって編纂され、1976年に初めて刊行されました。この日記には、戦争によって失われた部分もありながらも、夢野の生涯や彼の創作活動がどのように展開されていったのかを知る貴重な情報が詰まっています。
復刊により、この日記は再び若い世代や研究者の手に渡り、夢野の生活や思考をより深く理解する手助けとなるでしょう。この新装版は手に取りやすく設計されており、特に日常生活から生まれた短歌などが見逃せないポイントとなっています。
復刊の背景
復刊ドットコムと㈱書泉の共同プロジェクトとして実現したこの日記の復刊は、度重なるリクエストを受けてのものです。『影の獄にて』の関係もあり、両社での協議を経て、この新装版の必要性が再認識された結果、夢野久作の貴重な記録が再び世に出ることとなったのです。
日記の中身と価値
本書には、夢野の生活や彼が出会った人々、特に『ドグラ・マグラ』制作時の思い出が詰まっています。夢野が妻に喜びを伝えた手紙や、作品名を決定する瞬間の記述など、作家としての彼の成長を感じることができます。その様子を通じて、夢野久作はただの作家ではなく、家族を支える一父親でもありました。
予約と販売情報
この特別な一冊の販売価格は6,050円(税込)であり、A5判、総536ページという大ボリュームでの提供が予定されています。発売は2025年3月下旬を予定し、書泉や芳林堂書店での予約が強く推奨されています。
日記と作品を通じて夢野久作の世界をより深く知る絶好のチャンスです。ぜひとも、入手をお見逃しなく!
結び
夢野久作は、探偵小説の枠を超えた独自の存在で、多くの人々に様々な影響を与えています。その彼の創作の裏側を知ることで、作品の深みが増すことでしょう。この復刊を通して、夢野久作の新たな魅力に出会えることを願っています。