キビテク、次世代のAI技術を推進
ロボット技術の革新を目指すスタートアップ企業、株式会社キビテクが、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務に取り組んでいます。このプロジェクトは、AIチップと次世代コンピューティング技術の開発を目的とし、効率的で高速な機械学習の実現を目指しています。
参加の経緯と目指すもの
キビテクは、九州工業大学との連携を通じてレザバーコンピューティングの開発に取り組んでおり、2023年度から2027年度までの期間延長が決定しました。この技術は、ランダムな再帰結合を持つニューラルネットワークを基にしており、深層学習と同等の性能を持つことが期待されています。
NEDOプロジェクトの中で、キビテクはこの技術を脳型コンピューティングに関連付け、将来的には社会全体の技術進化に寄与することを目指しています。具体的には、これを通じて産業の高度化や持続可能な社会基盤の構築を実現することが狙いです。
キビテクの取り組み
キビテクは、自社のロボット遠隔制御サービス「HATS(Highly Autonomous Teleoperation Service)」を活用し、レザバーコンピューティングの成果を実装します。同社はこの技術を、搬送ロボットタスクへの適用を進めることで、迅速な事業化を図ります。この取り組みにより、搬送パフォーマンスの低下を予測するAIモデルを開発し、ロボットオペレーターの効率向上を目指しています。
特筆すべきは、レザバーコンピューティングが柔軟な学習を実現する能力です。これにより、異なる現場や同一現場での状況変化に迅速に対応できるようになります。この結果、オペレータが扱うロボットの数が増えることで、サービス運用コストを削減し、幅広い社会実装が期待されています。
キビテクとは
キビテクは2011年に設立され、東京大学の人型ロボット研究室出身者が中心となっている企業です。同社は、知能ロボットの開発やロボット制御プラットフォームの提供を行っており、企業名の「キビ」は「心の機微」を意味しています。今後も技術を通じて、未来の人々の心の幸せに貢献することを重視し、さらなる革新を目指していきます。
会社概要
- - 会社名:株式会社キビテク
- - 所在地:東京都品川区北品川5-7-14
- - 代表者:林摩梨花(代表取締役)、吉海智晃(代表取締役)
- - 設立:2011年11月
- - 事業内容:ロボット遠隔制御システムの開発、ロボットシステムの受託開発
- - URL: キビテク公式サイト
キビテクの取り組みは、AI技術の発展と社会の持続可能性に寄与する重要な一歩であり、今後の進展が大いに期待されます。