名古屋初の次世代小売サービス「pic tap」
2023年3月20日、愛知県及び岐阜県を対象に、中部圏で初めての次世代型小売販売機を活用したサービス「pic tap」が始まりました。このプロジェクトは、名古屋鉄道株式会社と名鉄エリアパートナーズが協力して推進しており、最先端のDX(デジタルトランスフォーメーション)を利用して、生産者や販売者と利用者とのマッチングを行うことを目的としています。
「pic tap」は、スマホアプリ「スマリテ」を使用して、駅などの便利な立地に設置された自動販売機から商品を購入することができます。従来のようにセルフレジで自らスキャンする必要はなく、全てが自動化されています。このシステムにより、営業時間外でも買い物が可能になり、利便性が大幅に向上しています。さらに、利用者のデータを活用して、各事業者が商品の展開方針を決定することもできるため、消費動向の把握にも役立ちます。
新たなビジネスモデルの実現
「pic tap」の導入により、地方の中小事業者は、自身の店舗を持つことなく、駅前の人の往来が多い場所で商品の販促を行うことが可能となります。この仕組みは、“24時間小売”と“販管費ゼロ”を実現することで、地域の生産者や小さな飲食店にも新たなビジネスチャンスを提供しています。
また、独自の「リモートプライシング機能」や衛生管理のための「HACCP規格準拠」の特別な機能を備えているため、食品衛生の適切な管理も行うことができ、消費者に対して安心感を提供しています。
参画事業者と取扱商品
「pic tap」には、様々な地域事業者が参加し、彼らの特色ある商品が並びます。以下は一部の事業者と商品の紹介です。
- - 新杵堂(中津川市): 栗きんとんやスーパースターロールなど、伝統的和菓子を製造。
- - ESPRIT(各務原市): 独自のレシピで作ったパン類が自慢。
- - ぜんめいや(碧南市): 限定フルーツサンドが人気で、旬な果物を使用した美味しいスイーツを展開。
利用方法と設置場所
利用者は「スマリテ」アプリをダウンロードし、QRコードをスキャンするだけで商品の購入が完了します。アプリはiOS及びAndroid両方に対応しており、主要なアプリストアから簡単に入手できます。
「pic tap」は、名鉄名古屋駅1Fチャンスセンター横に設置され、今後も他の商業施設への拡大が予定されています。
参加事業者の募集
現在、名鉄グループはこのプロジェクトに参加したい事業者を広く募集中です。特に、実店舗を持たずに販売機商材の流通を考えている企業やフードロス削減に取り組む企業に対しても、新たなビジネスチャンスとして魅力的な機会となっています。
この新しい小売の形は、地域経済の活性化にもつながり、買い物における利便性も左右する重要なサービスとなるでしょう。「pic tap」がもたらす未来が注目です。