三谷産業グループ、AFCPの品質向上への取り組み
三谷産業株式会社のベトナム子会社、Aureole Fine Chemical Products Inc.(通称AFCP)が、ロンタン工場において欧州で定められた「FAMI-QS」認証を新たに取得した。これは、機能性飼料の安全性・品質向上を目指す重要な一歩と言える。特にFAMI-QSは、2004年に欧州飼料添加物製造者協会が導入した品質管理システムであり、製品の品質や安全性、そして合法性はこの認証によって確保される。EUでの販売を行う際には、この認証の取得が不可欠で、日本国内でこの認証を持つ企業は極めて少ないため、AFCPの取得は非常に意義深い。
FAMI-QS認証とは
FAMI-QSは、European Feed Additives and Premixtures Quality Systemの略で、特に高い品質安全基準を維持するためのシステムだ。AFCPはこの認証を取得することで、自社製品が国際的な基準に沿った高品質なものであることを証明した。これにより、より信頼される機能性飼料の供給が可能となる。
AFCPの背景
AFCPは2009年にドンナイ省に設立され、その後2014年にロンタン工場が稼働を開始した。施設では、エビの殻や魚の皮を原料としたグルコサミンやコラーゲンをはじめ、カシューナッツ殻液を用いた牛用の機能性飼料などを製造している。これらの商品は、天然資源を有効に活用する形で生産されており、加工技術の向上が求められる業務環境での高いニーズにも応える。
製造プロセスでは、抽出から精製、乾燥までを一貫して行い、耐酸性のグラスライニング反応缶を用いることで多様な有機溶媒を利用した抽出が可能である。このような施設の充実により、多様なニーズを持つ顧客に対しても的確な対応ができる。
さまざまな認証取得
ロンタン工場では、FAMI-QSだけでなく、国際的に広く認知されているHACCP認証やHALAL認証も取得している。HACCP認証は、食品の安全を確保するための国際的な衛生管理手法であり、HALAL認証はイスラム教の規定を遵守した製品の生産を保証するものである。これらの認証を取得することで、AFCPは国際的にも競争力のある製品を提供することができるようになった。
今後の展望
AFCPは、FAMI-QS認証の取得を通じて、今後もより安全で高品質な製品を提供し続けることを誓っている。国際基準に則った品質管理を行い、世界中の畜産業界に貢献することを目指している。
AFCPは、ますます新たな技術の導入に注力し、国内市場のみならず、海外市場への展開にも力を入れる方針だ。身近で確かな品質の農産物を求める声が高まる中、AFCPの取り組みは、業界全体における信頼感を高める一助となることが期待されている。
まとめ
三谷産業グループのAFCP社がFAMI-QS認証を取得したことは、機能性飼料市場における安全性と品質の向上を促進するものだ。AFCPの新たな挑戦と品質向上への努力は、畜産業界の発展に貢献することが期待される。今後の動向に注目が集まる。