高齢者の転倒予防を促進する新しい靴下
冬の寒い季節、特に高齢者にとっては転倒やつまずきのリスクが高まります。戸外では、凍結した道路や、寒さによる筋肉のこわばりが影響し、思わぬ事故が起こることがあります。また、自宅内でも、暖房器具のコードやカーペットの段差に気を取られて転倒することが多く、こうしたヒヤリハットを経験する高齢者は少なくありません。
脅威の転倒リスク
一度でも転倒してしまうと、次第に歩くことが怖くなり、外出を控えるようになる方も多いです。しかし、活動を減らすことは体力や筋力の低下を招き、結果的に転倒のリスクが一層高まるという悪循環を引き起こします。こうした現象は、特に高齢者にとって深刻であり、骨折などの怪我を負うことで早期回復が難しくなり、最終的には寝たきりに繋がることもあります。
革新的な靴下『歩き屋ソックス』の誕生
この問題に対し、GSIクレオスは神戸大学大学院保健学研究科と協力し、歩行の安定を促すための機能性靴下『歩き屋ソックス』の開発に取り組みました。この靴下は訪問介護の現場からの切実な要望、「履くだけで歩行が安定する靴下を作れないか」という声から生まれました。
この靴下は、特許取得済みの設計に基づいて、親指と他の指が分かれた足袋型のデザインが特徴です。このデザインのおかげで、足の指にしっかりと力を入れられ地面をつかむ力が向上し、バランスの安定性を高めることができます。特に、履くことで自動的に自然につま先が持ち上がるため、歩く時に足が上がりやすくなり、つまずきにくくなります。
科学的なエビデンスに裏打ちされた機能
GSIクレオスは、製品開発の過程で北海道医療大学と晴陵リハビリテーション学院に協力を仰ぎ、実証実験を実施しました。実験には高齢者100人を対象にしたモニタリング調査が含まれており、参加者からは『歩き屋ソックス』の履き心地や機能性について高い評価が寄せられました。特に室内での歩きやすさに関しては、約70%が10点満点中7点以上の評価を与え、屋外での使用でも6割以上が好評価を寄せました。
人々の健康を支えるライフスタイル
GSIクレオスの石川朗教授は、「『歩き屋ソックス』は高齢者の転倒防止を目的として開発されましたが、思いがけず幅広い年齢層に支持されています。これは、日常的に履く靴下が歩行を快適にし、結果としてもっと歩く意欲を生むことにつながります。」とコメントしています。
健康でアクティブなライフスタイルの実現を支援する『歩き屋ソックス』は、2025年春に発売予定であり、高齢者だけでなく、さまざまな世代の人々にとって有用なアイテムとなるでしょう。
『歩き屋ソックス』はメンズとレディースのサイズがあり、カラーバリエーションも豊富です。価格は2,178円(税込)で、今後は楽天市場「さわやか家族」での販売が予定されています。日常生活の質を向上させるために、ぜひこの革新的な靴下を手に取ってみてはいかがでしょうか?