親子で体験する海の恵み
2023年9月20日、宮城県東松島市で『日本さばける塾 in 東松島』が開催され、地域の豊かな海と漁業文化を体験する親子プログラムが実施されました。このイベントは一般社団法人海のごちそう推進機構と一般社団法人ODYSSEYの共同主催によるもので、魚をさばくことから地域の食文化を学び、未来の海のための意識を育てることが目的です。
イベントの概要
このプログラムでは、午前4時45分から松ヶ島漁港に集まった親子が、定置網漁を見学しました。魚が水揚げされる瞬間に子どもたちから歓声があがり、実際に漁師がどのように魚を捕るのかを体感しました。生きた魚を手に取り、魚を獲るという体験は、普段は味わえない非日常のもので、参加者は興奮した様子でした。
魚をさばく体験
その後、会場に戻り、漁師の大友康広さんから教わりながら、実際に獲れた魚を自分たちでさばく体験に挑みました。最初は恐る恐る包丁を持つ子どもたちも、次第に緊張がほぐれ、真剣な表情で魚に向き合いました。
「自分の手でさばくことで、魚を食べるという意味を実感できた」との感想もあり、子どもたちにとっては貴重な学びの時間となりました。また、魚をさばいたあとは、その魚を使ってあら汁や煮魚などの「漁師めし」を調理しました。自身たちの手で料理を完成させ、食べるという経験は、食育の一環としても大変意義深いものでした。
海を学ぶ講座
イベントの中では「海を味わう学びの講座」も行われ、地域の漁業や海洋環境についての話を聞く時間が設けられました。参加した子どもたちからは、魚種の変化や環境問題に対する質問が活発に交わされ、興味を持って学ぶ姿が印象的でした。これは、単なる体験に留まらず、地域の環境と未来の海について考えるきっかけを提供しました。
参加者の声
参加した親子からは「貴重な経験をありがとう」との感謝の声が寄せられ、将来について考えるきっかけになったとの意見もありました。魚を自分たちで捕まえ調理し、食べるという一連の体験は、食の大切さや漁業の現状に気づくきっかけとなり、親子で深い絆を育む場になったようです。
次回の展望
このようなプログラムを通じて、次世代へ豊かな海を引き継いでいくための意志を育てることが求められています。参加者からは親子での釣り体験や市場訪問など、さらなるアクティビティのリクエストもあり、次回のプログラムが楽しみです。海と人々の大切なつながり、そして未来の海を守るためのアクションを共に考える大切な場となりました。