隠れダストの実態
2020-02-03 10:30:08

オフィスの隠れダストがもたらす健康リスクと対策を探る

オフィスの「隠れダスト」の実態とは?



オフィス内の清掃は、私たちの健康にとって重要な課題です。最近、ソフトバンクロボティクス株式会社が環境アレルゲンinfo and care株式会社と共同で行った調査により、オフィスに隠れる「隠れダスト」の実態が明らかになりました。この隠れダストとは、チリや花粉、カビ、細菌などの微細なゴミを指し、肉眼では見えにくく、掃除では取り残されがちなものです。

調査の背景と方法



この調査は、東京都内6箇所のオフィスを対象に実施され、隠れダストから検出されたアレルゲンや化学物質が、どのように私たちの健康に影響を与えるかが焦点となりました。研究の結果、オフィス内にはスギ花粉やネコアレルゲン、ダニアレルゲン、また、有害とされる準揮発性有機化合物(SVOC)が含まれていることが分かりました。

隠れダストが与える影響



オフィスという公共スペースでは、多くの人が行き交います。そのため、外部から持ち込まれる微生物やアレルゲンが増えてしまうのです。調査によると、オフィス内の隠れダストからは、呼吸器に影響を及ぼすカビの一種であるアスペルギルス属や、ダニによる健康被害も確認されました。特に、オフィスでは細菌の存在も認識され、発熱やのどの痛みといった症状を引き起こすことが懸念されています。

調査結果の詳細



1. 準揮発性有機化合物(SVOC): すべてのオフィスからフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)が検出され、住居に比べて高い値になることが確認されました。
2. カビ: オフィスのカビは住居に比べて多く、特に健康被害が報告されるアスペルギルス属が多く検出されました。
3. アレルゲン: スギ花粉やネコアレルゲンがオフィスにも侵入し、仕事の効率を低下させる要因となる可能性があります。
4. ダニ: オフィス内でも場所によってはダニの数に数十倍の差があることが判明しました。

掃除の効果と限界



調査では、隠れダストを掃除する際の効果についても検討されました。実験の結果、人による掃除では約60%しか隠れダストを除去できておらず、目に見えない微細なダストが容易に取り残されることが判明しました。一方、ロボット掃除機「Whiz」を使用した際には、すべての場所で掃除効果が確認され、隠れダスト対策としての有効性が示唆されました。

課題と今後の対策



今回の調査から、オフィスに潜む隠れダストが多様なアレルゲンや化学物質を含むことが分かりました。これらはオフィスで働く人々の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、企業は定期的な清掃だけでなく、空気清浄機やマスクなどの対策を講じる必要があります。特に、アレルゲンが問題となるこれからの季節に向けて、オフィス環境の改善が求められます。今後、この問題に対する意識を高めていくことが、健康的な職場環境を創造するための第一歩と言えるでしょう。

会社情報

会社名
環境アレルゲンinfo and care株式会社
住所
東京都渋谷区代々木3-5-7B棟412
電話番号

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