オスラー病の命を守るために、サージセルを取り戻そう
特定非営利活動法人日本オスラー病患者会が行っている署名活動は、遺伝性出血性毛細血管拡張症(オスラー病)の患者たちにとっての重要な意味を持っています。オスラー病は、全身の血管や臓器に異常をもたらし、患者の90%以上が日常的に鼻出血に悩まされる難治性の病気です。本記事では、患者たちが直面している課題、そして署名活動の重要性について詳しくご紹介します。
サージセルとその役割
「サージセル(SURGICEL®)」は、オスラー病患者にとって欠かせない止血材であり、血液に触れるとゼラチン状に膨らんで出血部分を物理的に圧迫し、出血を止めます。これまで患者たちは、自宅でもこのサージセルを使って、夜間や休日に起こる急な出血に対応してきました。しかし、2024年の制度変更により、サージセルが医療機関内でのみ使用可能となり、患者が自宅での使用を許可されなくなりました。この変更は、患者たちにとって深刻な問題です。
患者が直面する深刻な現実
具体的には、オスラー病患者は夜間や休日に出血した際に素早く止血できず、何時間も止まらない出血に直面する可能性があります。さらに、特殊な鼻出血に対する適切な医療機関を見つけることが難しく、救急搬送の際には「たらい回し」と呼ばれる事態が頻発します。この状況は患者の命を脅かすだけでなく、医療資源にも大きな負担を強いています。また、サージセルが使えなくなった今、代替手段としてティッシュや綿を使用せざるを得ないため、感染症のリスクも高まっています。
署名活動の取り組み
そこで、患者会は「サージセルの緊急使用を認めてほしい」との声を国に届けるため、署名活動を開始しました。この署名活動は、患者本人やその家族だけでなく、社会全体の支援が必要です。2025年9月25日現在、電子署名は1222名、書面での署名は100名、合計で1322名の賛同が集まっています。署名に協力してくださった皆様には感謝の言葉を伝えたいです。
理事長からの呼びかけ
特定非営利活動法人日本オスラー病患者会の理事長、村上匡寛氏は、「サージセルは患者にとって“最後の命綱”です。制度の壁によって日常的に使用できなくなった今、多くの患者が恐怖の中で生活しています。ぜひ署名を通じて、命を守るための声を一緒に届けてください」と訴えています。
署名に参加しよう
オンラインでの署名は
こちらから行えます。オスラー病患者の生活の質を向上させるために、是非ご理解とご協力をお願いいたします。
お問い合わせ先
特定非営利活動法人日本オスラー病患者会
理事長:村上 匡寛
所在地:〒573-1114 大阪府枚方市東山1丁目62-6-201
TEL:050-3395-3927(受付 11:00-17:00)
Email:
[email protected]
活動の詳細は
こちらからたどれます。
オスラー病の理解を深め、患者たちが安全に生活できる環境を作るため、私たち一人ひとりの協力が非常に重要です。