宮崎県立産業技術専門校の上棟式
宮崎県立産業技術専門校では、木造建築科の訓練生がその集大成として、木造模擬家屋を建設し、10月25日(金)に上棟式を行います。このイベントは、単なる建物の完成を祝うものではなく、訓練生が技術と知識を結集して成果を発表する重要な機会です。
上棟式の意義
上棟式は、一般的に建物の骨組みが完成したことを祝う伝統的な行事です。宮崎県立産業技術専門校では、訓練生が実際に屋根に上り、せんぐまきを行うことで、建物の安全を祈るとともに、これまでの努力を称え合います。一般の方は参加できませんが、訓練生同士の絆を深める場でもあります。
木造建築技術の習得
この模擬家屋の建設は、職業訓練の一環として行われています。訓練生は1年次に学んだ理論を実践に活かし、平面計画図を作成することからスタート。その中から最も優れた図案を選び、設計図を作成します。これを基に、電気設備科や建築設備科の学生も各専門の設計を行い、相互に協力しながら作業を進めています。
2年生の訓練は特に実践的です。木材の手刻み加工や上下水道の埋設配管といった現場で必要な技術を習得します。木材加工が終われば、いよいよ建て方訓練に取り組むことになります。
完成に向けての進行
上棟式が終わると、次の段階に進みます。模擬家屋内外の仕上げ作業や電気設備、建築設備の取り付けが行われ、12月下旬には完成を目指しています。訓練生たちの努力の結実として、宮崎県内外での就職につながることも期待されています。実際、修了生はほぼ100%の就職率を誇り、地域の企業で活躍しています。
地域とのつながり
このプロジェクトは、地域に根ざした職業訓練の重要性を示す好例です。地域の皆さまに支えられ、技術を学んだ訓練生が、将来地域を支える人材として成長していく姿を見ることが期待されています。
宮崎県立産業技術専門校での上棟式は、ただのイベントではなく、木造建築技術の学びと将来への一歩を象徴する重要な儀式です。上棟式の参加者全員にとって、貴重な体験となることでしょう。