トヨタ・モビリティ基金、新たな拠点をサンカルロスに設立
トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、ブラジルのイノベーション機関ONOVOLABと連携し、障害者や移動制約のある人々のための新しい拠点「Mobility Unlimited Hub(MUH)」をサンカルロスに設立しました。この新設拠点は、TMFが目指す「すべての人が自由に移動できる社会」の実現に向けた重要な一歩となります。
MUH São Carlosの目的
MUH São Carlosは、障害者や高齢者など移動に制約を抱える人々が、自立し、社会参加を促進するためのソリューションを提供するスタートアップを支援します。選定された9社のスタートアップは、ラテンアメリカに独自の社会的インパクトを与える可能性を持つ技術革新を特徴としています。
このプログラムは、技術開発の支援だけでなく、共同創造の重要性を強調し、障害者がニーズに基づいたソリューションを策定できるよう手助けします。このアプローチは「Nothing about us without us(私たちのことを私たち抜きで決めない)」という理念に基づいています。
参加スタートアップの紹介
MUH São Carlosには、以下のようなスタートアップが参加しています:
- - Steadiwear Inc.: パーキンソン病などによる手の震えを和らげるウェアラブルデバイスを開発。
- - Agora Eu Consigo Tecnologias de Inclusão Social Ltda (Livox): コミュニケーション支援ツールを提供し、意思表示を助けます。
- - See U Ltda: AI技術を用いて、視覚障害者が安全に移動できるアプリを開発。
- - Symbios: 動作データを記録し、個別に合わせたリハビリテーションを行うロボティック外骨格を提供。
- - GiveMove: 自立性や社会参加向上を目指した移動支援機器を開発。
- - LIMBX: カスタマイズ可能な義手を提供し、上肢切断者の生活を支援。
- - ABG Soluções Digitais (Cuide Me): 健康状態の遠隔モニタリングを行うプラットフォームを提供。
- - SUPER NINA LTDA: 安全管理プラットフォームを通じた環境づくりに取り組んでいます。
- - EXPLORER TECNOLOGIA LTDA (Therafy): VRとAIを活用した医療プラットフォームでリハビリを支援。
障害者への支援の重要性
ラテンアメリカとカリブ地域には、約8,500万人の障害者が暮らしており、依然として移動やアクセシビリティに関する課題が大きいです。MUH São Carlosは、「MUH Toronto」の成功事例をもとに、知見を活かしてエコシステムの形成を加速し、地域間のネットワークを構築します。
この新しい拠点を通じて、トヨタ・モビリティ基金は、障害者が自分らしく生活し、積極的に社会に参加できる環境の実現を目指します。2024年にはカナダ・トロントでもMUHを展開し、国際連携を強化していく予定です。
まとめ
MUH Sao Carlosの設立は、障害者への支援がどのようにイノベーションと結びつき、社会全体をより良い方向に導いていくかの一例を示しています。移動の自由を求めるすべての人々にとって、この取り組みが新たな希望となるでしょう。