ホリバMIRA社が衝突安全性能のEuro NCAP認定を取得
株式会社堀場製作所のグループ会社であるホリバMIRA社が、英国においてEuro NCAPの衝突安全性能認定を取得しました。この認定は、自動車の安全性評価における重要な指標であり、ホリバMIRAが提供する車両エンジニアリングサービスの信頼性を高めます。
この認定を得た背景として、ホリバMIRAはEuro NCAPの要求に応じた設備投資を進めてきました。具体的には、既存の衝突試験施設を約40%拡張し、MPDB(Mobile Progressive Deformable Barrier)衝突試験が可能な英国初の施設を整備しました。この新しい施設により、より詳細な衝突試験が行えるようになり、自動車メーカーへのサービス提供がさらに強化されます。
ホリバMIRAは、優れた車両エンジニアリングと試験エンジニアリングを組み合わせることにより、クライアントの多様なニーズに応える包括的なコンサルティング力を誇ります。これにより、開発コストや工数の削減、さらには開発期間の短縮に貢献できるとしています。
近年、自動車の安全性は消費者にとって非常に重要な要素となっており、Euro NCAPでの高評価は自動車メーカーにとってブランド力の向上や販売拡大の鍵となります。ホリバMIRAは、2023年には予防安全性能(Active Safety)の認定も取得しており、今後その知見を活かし、完成車の安全性向上に貢献するサービスを拡充していく方針です。
Euro NCAPとは
Euro NCAPは、欧州内での自動車の安全性能を評価するプログラムであり、1996年に設立されました。消費者に対して新車の安全性に関する信頼性の高い情報を提供することを目的としており、各国の政府や自動車工業会などが加盟しています。この評価は非常に市場からの信頼性が高く、新車購入時の判断材料としても利用されています。自動車メーカーにとって、Euro NCAPでの良好な評価は消費者に対しての安全性の証明となるだけでなく、販売拡大にも寄与するとされています。
ホリバMIRAの強み
ホリバMIRA社の試験エンジニアリングは、特に市場から高い評価を受けており、Euro NCAPの基準を策定する実証実験プログラムに参加するまでの信頼を得ています。また、同社は複数の車両属性を考慮しながら試験を行うことができるため、開発にかかる工数・コストを抑えることができる点も強みです。
ホリバMIRAの試験エンジニアリングを通じて、各自動車メーカーの車両開発を支援しており、最近の安全性関連の認定取得により、完成車の安全性を証明する新たなる役割も持つようになりました。今後は、さらに高い安全性を目指した提案を行うことで、顧客にとっての価値を高める開発支援サービスを提供していく計画です。
会社情報
ホリバMIRA社は、1946年に設立され、2015年からHORIBAグループの一員として運営されています。主な事業内容には、衝突安全性能試験や排ガス認証試験を含む車両型式認証試験の実施に加え、車両エンジニアリングや自動運転技術の研究開発などが挙げられます。今後もスマート・モビリティ社会の実現に向けて活動を続けていく所存です。