ExaMDが歩行分析AIアプリを開発し医療現場に新風を吹き込む

株式会社エクサウィザーズグループの子会社、ExaMDが、新たな医療用AIアプリ「歩行分析AI」を開発しました。このアプリは、特に高齢者の患者の歩行機能を短時間で評価することを目的にしたもので、2025年第2四半期の販売開始を予定しています。

高齢化社会の課題とその解決法

高齢化社会が進む中、関節や運動器系の疾患、また歩行時に起こる転倒による骨折は、日常生活の質に大きな影響を与えています。しかし、これまで歩行状態の分析には専用機器や多くのスペース、さらに操作に熟練した担当者が求められるなどの課題がありました。これに対応するため、ExaMDはスマートフォンを活用した新たな分析ツールの開発に取り組みました。

AIを活用した歩行分析

今回のアプリでは、スマートフォンで撮影した歩行動画をAIが分析し、その結果を瞬時に提供します。具体的には、患者が約5mを歩くことで、AIは最短で5秒以内に「歩行速度」「ふらつき」「左右差」「テンポ」といった指標をスコア化し、理解しやすい形式でフィードバックを行います。これにより、高齢者自身が自らの運動機能を把握しやすくなり、早急な対策を実施する手助けとなります。

医療現場へのスムーズな導入

このアプリは一般的なデバイス（スマートフォン、タブレット）で動作し、特別な専門知識がなくても直感的に利用できます。また、過去のデータと分析結果を比較することで、患者の歩行状態がどのように変化しているのかも視覚的に把握できる機能が搭載されています。さらには、可視化されたデータはレポートとして出力可能で、保険料の算定に必要な情報も効率的に提供します。

順天堂大学との共同開発

ExaMDは、順天堂大学と共同開発契約を締結し、医学的な評価や臨床エビデンスの構築を進めています。順天堂大学では、運動習慣と健康リスクの関連性についての研究を行っており、AIバイオマーカーの活用に関する知見をもとに、新たなデジタルヘルスサービスの開発に取り組んでいます。両者の強みを結集することで、より信頼性の高い医療機器を開発する目指しています。

運動機能評価の新たな形

ExaMDは、2024年2月に設立された企業であり、AI技術を駆使して高齢者の健康へ貢献する新たなソリューションを提供しています。特に、「認知症」領域においては革新プログラム医療機器指定制度の優先審査を受けるなど、最前線で社会課題に取り組んでいます。2025年3月には、自社で医療機器の製造販売業の許可を取得し、自立した開発・販売体制を整えています。

今後、医療、IT、研究機関、さらには消費者向けのB2B2C市場に向けた展開を進め、企業間アライアンスを活用しながら社会実装を加速させる考えです。ExaMDの最新情報や詳細なサービスについては、公式ウェブサイトをご覧ください。

詳細情報は ExaMD公式サイトをチェックしてください。