サイバーマトリックスが発表した『セキュアAIエージェント』
サイバーマトリックス株式会社は、AI技術の進化を背景に、企業向けに新たなセキュリティソリューションとして『セキュアAIエージェント』のリリースを発表しました。この新しいエージェントは、独自に開発されたLLM専用ファイアウォールを標準搭載しており、企業におけるAI利用の安全性を大幅に向上させることを目指しています。
背景
最近、ChatGPTをはじめとする生成AI技術が広まる中、企業はAIツールの導入を急速に進めています。しかし、実際には社内データをAIに提供することに対する懸念が広がっており、AIのセキュリティリスクに対する理解が不足しているのが現状です。このため、AI技術の背後には従来のセキュリティではカバーできない脆弱性が存在し、情報流出やガバナンスの問題が顕在化しています。
このような環境において、サイバーマトリックスはAIを活用したセキュリティサービス『CyberNEO』を開発し、その知見をもとに新たに『Secure LLM Firewall』を開発しました。この技術を駆使することで、AIを法人における業務効率化のために安心して活用できるソリューションを提供します。
サービス概要
最近の企業内情報管理は、紙ベースからクラウドストレージ、社内Wikiなどに移行しています。しかし、多様なメールやビジネスチャットが氾濫する中で、担当者が情報を案内しても、従業員が気づかずに困惑する事例が多く見受けられます。こうした課題を解決するため、『セキュアAIエージェント』は存在します。必要な情報をエージェントにアップロードすることで、従業員の質問に対して自然な日本語での対話を実現します。これにより、業務の効率化が図れます。
このAIエージェントは、Azure OpenAIと連携して運営され、標準で自社開発の「Secure LLM Firewall」と「Secure LLM Tenant」を搭載しています。これにより、社内情報を安全かつ効率的に運用できます。
特徴
サイバーマトリックスは数十年にわたり、AI開発とユーザーサポートにおいて豊富な実績を持っています。その経験から、セキュリティ会社ならではの、安全性を考慮したAIプロダクトを提供できるのです。『セキュアAIエージェント』には、以下の二つの強力なセキュリティ機能が標準装備されています:
1.
Secure LLM Firewall: 独自に設計されたこちらのファイアウォールは、プロンプトインジェクションなどAI特有の脅威から情報流出を防ぎます。
2.
Secure LLM Tenant: 各部門に対し独立した安全なチャットスペースを提供し、利用履歴も自動的に記録します。
導入のパターン
『Secure LLM Firewall』は、AIエージェントとしての利用形態に加え、APIを用いた単体提供が可能です。これにより、独自のAIシステムを持つ事業者にもセキュリティ機能を提供することができる予定です。
活用シーン例
このセキュアAIエージェントは、情報システムのヘルプデスク対応や営業業務、技術情報の参照、人事部門の規程に関する問い合わせへの効率的な対応など、幅広い分野での活用が期待されており、導入による業務の効率化が進むでしょう。
提供開始と会社概要
『セキュアAIエージェント』は2025年10月6日に提供を開始し、詳細についてはサイバーマトリックスの公式サイトから問い合わせが可能です。
会社概要
サイバーマトリックス株式会社は、東京都千代田区に本社を置き、AIやビッグデータ解析を基盤としたセキュリティプラットフォームの開発を行っています。 -- URL:
サイバーマトリックス
この新しいAIエージェントで、企業は安心してAI技術を活用できる未来を迎えることができるでしょう。