自然と人に優しい新たな仮設トイレ
インプルーブエナジー株式会社が手掛ける『感染予防型仮設トイレ』が、その特許を取得しました。このトイレは、金沢大学の名誉教授、廣瀬幸雄氏との共同開発によって誕生したもので、現代のニーズに応じた新しい衛生環境を提供します。
特許取得の背景と技術
この仮設トイレは、マイナスイオンと低濃度オゾンを利用した独自の除菌技術を搭載しており、臭いを元から分解する仕組みを採用しています。これにより、災害時やイベント会場での衛生環境を向上させ、利用者の健康を守ることに貢献します。特許は『特許第7576254号』として、2024年10月23日に登録されました。
また、2024年度のJTAトイレ賞でも一般投票賞を受賞し、その評価はますます高まっています。
画期的な機能と特徴
1. 除菌・消臭メカニズム
このトイレは、マイナスイオンによって汚れを引き寄せ、低濃度オゾンがウイルスや菌を不活性化します。悪臭を閉じ込めるのではなく、本当に分解するため、従来の薬剤では対応しきれなかった難しい臭いにも効果を発揮します。この技術により、利用者は安心してトイレを使用できる環境が整います。
2. 効率的な電力消費
仮設トイレは電力をわずか5Wで運用可能で、ポータブル電源でも利用できるため、どこでも設置が容易です。また、水の使用量も家庭用水洗トイレの約8Lと比較して約250mLと大幅に削減されています。これにより、環境にも優しい仕様となっています。
3. 安全で快適な使用感
ボタン一つで水を流せる設計により、高齢者や子どもでも安心して使用できます。さらに、マイナスイオンの効果により、室内空間も清潔に保たれ、暖房を備えた快適なトイレ空間の実現も可能です。実際、能登半島地震の際には暖房設備のあるトイレが多くの人々に喜ばれました。
地域への貢献と実績
インプルーブエナジーは、災害時に必要なトイレ環境を提供することを目指し、能登半島地震の被災地域において100基以上のトイレを無償で提供しました。この活動により、地域の防災環境を支え、高く評価されています。
今後の展開
同社は、さらなる感染予防型仮設トイレの開発を進めており、自治体との連携を強化して、防災計画に基づいた設備の提供を拡大する考えです。
衛生環境の向上を通じて、災害時だけでなく、日常的に利用される場所でも快適で安全なトイレ環境の実現を目指しています。
会社情報
インプルーブエナジー株式会社は、大阪市を拠点に、防災関連事業を中心に展開しています。水素研究の先駆者である廣瀬幸雄名誉教授と共に、独自の特許技術を駆使して、臭いを気にせず、安心して使えるトイレ環境の提供を目指しています。 なお、今後も全国へとその普及を図ることを誓っています。