いわきFC設立10周年の中間報告
いわきFCは、2025年に設立10周年を迎え、これまでの成果や試みを振り返る「中間報告」を発表しました。2016年、東日本大震災から5年後にスタートしたこのクラブは、福島県社会人リーグ2部からキャリアを開始し、現在ではJリーグに昇格するまでに成長を遂げました。
設立からの成長
設立当初の観客動員は200人に満たず、苦しいスタートを余儀なくされましたが、2024年には試合ごとに平均して約4000人を超える観客を迎えることができるようになりました。年間の観客数は8万人以上を記録し、パートナー企業も5社から400社を超えるまでに増加。売上も10億円を突破し、クラブ全体の規模は飛躍的に拡大しました。
さらに、ファンクラブの会員数は3000人を超え、SNSの登録者数も11万人を上回るなど、多くのファンに支えられる存在となっています。私たちの挑戦は、毎年の昇格を叶え、2020年にはJFL、2022年にJリーグに昇格し、2025年にはJ2リーグでの戦いを控えています。
地域との絆
しかし、いわきFCが誇るべきは、売上や成績だけではありません。設立からの10年間で、我々が地域に与えてきた影響が何よりも重要だと感じています。子どもたちが校庭で昔の試合を真似したり、試合で旧友と再会したりといった日常の中での小さな幸せが、地域の人々の心をつなげています。
たとえば、家族が試合を観に戻ってきたり、サッカーの話題で盛り上がる職場の休憩室、さらには子どもが選手の名前を挙げるエピソードなど、これらの出来事はすべて、いわきFCが存在する意義そのものです。このような日常の中の小さな光景こそが、私たちの失ったものから新たに築いてきたものを象徴しています。
未来への願い
いわきFCは、故郷に根ざし、そこに生きる人々を誇りに思っています。被災地から生まれたこのクラブがもたらす意味は、ただ勝利を重ねることではなく、地域に向き合い、地域の未来を創造していくことにあります。私たちは、スポーツが地域に与える価値を深く理解し、今後とも様々な方法で地域貢献を続けていく決意です。
終わりに
次の10年に向けて、いわきFCはさらなる成長を目指し、走り続けます。これが、10年目の中間報告です。私たちの夢はまだまだ続きます。この地域を新たな光で照らし、更なる希望を持たせる存在であり続けたいと願っています。