在宅医療・介護におけるメンタルケアの重要性
2025年6月14日から15日の間、長崎の出島メッセで催される「第7回日本在宅医療連合学会大会」において、特に注目されるシンポジウムが開催されます。このシンポジウムは「在宅医療・介護の現場で働く支援者のこころのケア」というタイトルで行われ、6月15日には医博士で精神科専門医の松本良平氏が登壇します。
シンポジウムの目的と概要
在宅医療と介護の現場で活動する支援者のメンタルヘルスに焦点を当て、高齢化が進む中での心のケアの必要性を探るこのシンポジウムは、特に意味深いものです。医療と介護の現場では、長時間の労働や感情労働から来るストレス、利用者やその家族との関係性による心理的圧力、さらに職場での孤立感などが、スタッフの身体的・精神的健康に深刻な影響を及ぼすことが懸念されています。
このセッションでは、松本氏が登壇し、より具体的かつ実践的なメンタルヘルス支援の方法について話します。特に、彼が代表を務める株式会社マイシェルパが提供するオンラインカウンセリングサービスの活用事例を通じて、在宅医療・介護従事者向けの効果的な支援策について考察を深めます。
在宅医療・介護支援者のメンタルヘルス
支援者のメンタルヘルスは、組織や制度のすべてに影響を与える重要な要素です。松本氏は、個人と組織両方の視点からウェルビーイングの向上を目指し、具体的な対策について紹介予定です。また、在宅医療の質を保つためには、支援者自身の心身の健康が不可欠であるため、参加者が自身の経験を持ち寄り、様々な視点でも意見交換を行う予定です。
マイシェルパのオンラインカウンセリング
マイシェルパは、精神科専門医の知識に基づいたオンラインカウンセリングサービスを展開し、心理的支援を容易に受けられる環境を提供しています。カウンセラーは臨床心理士や公認心理師が担当しており、自分自身の都合に合わせて利用できるのが特徴です。参加者は、松本氏が提供するこの新しい支援方法の実践例を通じて、自らの経験をもとに心のケアの重要性を再認識することが期待されます。
シンポジウムへの参加について
このシンポジウムは、現在の医療・介護が直面している課題に関心を持つ方々、そして現場で支援を行う方はもちろん、経営者や管理職なども積極的に参加することで、多層的な議論を生むことが期待されています。本シンポジウムに参加することで、在宅医療の質の向上はもちろん、医療従事者自身のメンタルヘルス向上への具体的なアプローチを模索する貴重な機会となるでしょう。
代表者プロフィール
松本良平は、医博士・精神科専門医であり、数多くの国際的な医学雑誌に論文を発表してきた実績があります。彼は、奈良県内の精神科病院の院長を務めた後、2016年にマイシェルパを設立し、2024年には京都府立医科大学の客員教授に就任しました。医療法人の理事長としても、多岐にわたるメンタルクリニックを統括しており、日々医療現場での実践を通じてメンタルヘルスの重要性を伝えています。
まとめ
心のケアは在宅医療・介護の質を左右する大きなテーマです。このシンポジウムでは、リアルな声や悩みを通じて、実践的な解決策を共に探っていくための場となります。参加を通じて、高齢化社会における支援体制をより強化するために貢献できることを期待しています。