車載レーダー受託試験開始
2025-10-16 13:32:10

ローデ・シュワルツが車載レーダー受託試験を開始し技術革新を促進

車載レーダー受託試験の開始



ローデ・シュワルツ・ジャパンが、楠本化成株式会社および株式会社マックシステムズと共同で、岐阜県瑞浪市の楠本化成エタック事業部みずなみ試験場にて車載レーダーの受託試験を開始しました。この新たな取り組みは、自社で測定環境を整えることが難しい企業にとって大きなメリットとなります。

この受託試験では、小型OTAチャンバーを用いて、さまざまな条件下でのレーダー性能評価を迅速に実施できる体制を整えています。これにより、各国の電波法テストに基づいたプリコンプライアンス評価やレーダーの検知性能評価が可能になります。これは、特に製品開発の初期段階で重要な情報を提供することでしょう。

車載レーダー用小型OTAチャンバーの特長



新しいOTAチャンバーは30㎤のクワイエットゾーンを持ち、車載レーダーのFOV(視野角)をカバーするための十分な可動域を有しています。これにより、RF性能評価やレーダー検知性能評価が短期間で行えるようになります。高周波対応の高額な計測器が必要となる従来の評価プロセスとは異なります。

また、受託試験では、問題点となりがちな高額な設備投資のリスクを軽減し、リーズナブルな価格で高品質なサービスを提供することが求められています。その点でも、この新しい試験サービスは多くの企業にとって魅力的な選択肢です。

提供される測定機器とテスト内容



ローデ・シュワルツのR&SⓇATS1500Cを基盤にした測定機器は、60 GHz ~ 90 GHzの周波数範囲に対応し、自動運転用FMCWレーダーのテストにも利用されます。また、様々な追加オプションにより、温度環境試験を含む多機能な評価が可能となっています。

特に注目される点は、レーダーターゲットシミュレータR&SⓇAREG800Aとの連携で、76 GHz ~ 81 GHzの周波数に対応した動的なレーダーターゲットを生成できます。この技術により、実際の自動運転シナリオに即した評価が実現し、新しい技術革新を促進することが期待されます。

3社の協業によるシナジー効果



今回の受託試験サービスでは、楠本化成社が試験環境を提供し、ローデ・シュワルツが計測設備を、マックシステムズがオペレーションと顧客サポートを担当しています。これにより、顧客に対して効果的かつ迅速なサービスを届けることが可能になりました。特に、各社の専門性が相互に補完されることで、より高品質な試験サービスを提供できるのです。

見学会のご案内



サービス開始を記念して、ETACみずなみ試験場で見学会を開催します。実際に試験が行われる現場を見学できる貴重な機会です。詳細は公式サイトで確認できます。見学会参加をご希望の方は、事前にお申し込みをお願いいたします。

企業について



  • - 楠本化成株式会社: 1926年創業の化成品専門商社で、信頼性試験や分析受託サービスを提供しています。
  • - 株式会社マックシステムズ: 1993年創業の電子計測器・試験器の技術商社で、多岐にわたるサービスを展開中。
  • - ローデ・シュワルツ: 90年以上の歴史を持つグローバル企業で、電子計測および技術システムの分野で革新を続けています。

今回の受託試験サービスを通じて、車載レーダー技術の更なる発展と、安全で効果的な技術の導入が進むことが期待されています。


画像1

画像2

会社情報

会社名
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社
住所
東京都新宿区西新宿7-20-1住友不動産西新宿ビル27階
電話番号

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。